2013年3月2日土曜日

『美の幾何学―天のたくらみ、人のたくみ』伏見 康治、安野 光雅、中村 義作 著

美の幾何学―天のたくらみ、人のたくみ (ハヤカワ文庫 NF 370 〈数理を愉しむ〉シリーズ)
伏見 康治、安野 光雅、中村 義作の三人が、対称性をテーマにして幾何学について語る本。

特に「美の幾何学」というものがあるわけではなく、これはキャッチフレーズ的につけているだけで、中身は三人が「これもきれい、あれもきれい」と語り合う内容。

私は本書が「幾何学における美の構造を探る」的なものかと思っていたのでかなり期待はずれな部分があった。さらに、取り扱っている内容もサワリだけをちょっと紹介して終わり、というようなものが多く、正直もう少しそれぞれの題材についてテーマを深めるべきだと思ったし、そのために鼎談の内容を大胆に編集する必要があったと思う(結構、とりとめもなくしゃべっている感じがする)。

ただ、対称性の幾何学のサワリを垣間見る、というだけなら悪い本ではない。特に内容があるわけではないが、ふーん、と眺めるにはちょうどよい本。

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