多少知的で、そして痴的でもあるが、教養講座と銘打つほどのものではない。
元々は『週刊プレイボーイ』で連載されていた軽いエッセイだから、格段に知的ということはあり得ないが、現代的視点から見ると、80年代的なお気楽さと軽薄さが滲み出ていて、内容以前にその雰囲気に違和感を持ってしまう。
開高さんお得意の、女、釣り、酒の話題は冴えていないことはない。話題も豊富だし、ところどころにはタメになることも書いてある。しかし、安易な文明批評とか、 面白い話題の組み合わせだけで話をまとめたり、内容に深みがない。
「へー、面白いですね。で?」で終わってしまう。こういう本は暇つぶしには最適だが、まあ、特に暇でなければ読む必要はないだろう。
だが、「肥後ずいき」という江戸時代以来の面白い性具を知ったことには感謝したい。ちょっと検索してみて、こんな風雅な性具が今でも売られていることにびっくりした。
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