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筑摩 世界古典文学全集を読む
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筑摩 世界古典文学全集を読む
南薩日乗
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2025年4月5日土曜日
『葬儀の歴史』芳賀 登 著
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日本人の葬儀の歴史。 著者の芳賀登は、幕末の国学の研究者である。幕末において、国学者たちはあの世観・霊魂観に対して様々な新しい考えを提唱していた。それは仏教的な死後の観念に対する戦いであったと思う。私は、彼らが戦っていたものの具体的な姿に興味を持っており、本書にはそういう視点が盛...
2025年3月31日月曜日
『三彜訓』柏原 祐泉 校注(『近世仏教の思想(日本思想大系57)』所収)
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三教一致を主張する本。 『三彜訓』は浄土宗の僧侶、大我の書である。大我は京都石清水の正法寺22世住持。宝暦8年(1758)の序・跋があり京都・大坂・江戸で刊行された。原漢文。 まず冒頭の署名に目を引かれた。「日本 釈大我絶外 述」とあるのだ。ここに「日本」と記した意味は大きい。「...
2025年3月27日木曜日
『呪術と占星の戦国史』小和田 哲男 著
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戦国時代における呪術について述べた本。 本書は「戦国期の古文書、古記録に散見される呪術や占星にかかわる記述を通して、従来描かれている戦国史とは違うものを書けないだろうか(p.10)」との思いで書かれたものである。 戦国時代といえば、血で血を洗う闘争の時代であり、呪術のような実効性...
2025年3月26日水曜日
『呪いと日本人』小松 和彦 著
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日本人にとっての呪いの本質を考察する本。 本書は光文社のカッパ・サイエンスの一冊であったものの文庫化である。学術的な著作ではないので非常に読みやすいが、著者自身の研究に基づいたものであり、それまでにほとんど史学面での研究がなかった呪詛を日本史に位置づけるという意欲作である。 著者...
2025年3月23日日曜日
『陰陽道の神々 決定版』斎藤 英喜 著
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陰陽道を呪術的な側面を中心に語る本。 陰陽道について先駆的な研究をした村上修一は、祇園社に祀られる牛頭天王を陰陽道の神だと述べたが、私はなぜ牛頭天王が陰陽道の神なのかずっと疑問に思っていた。そこで手に取ったのが本書である。 ※以下の章題では、副題は割愛した。 「序章 陰陽道と安倍...
2025年2月24日月曜日
『選択本願念仏集』法然 著・大橋 俊雄 校注
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法然の主著。 法然に従う人々が多くなってくるにつれ、親しく教えを受けられない人が多くなっていき、教えの要点を記した文書の必要性が高まっていた。また、九条兼実は法然に教えをまとめてほしいという要請をしたらしい(『選択密要決』)。そういう事情から、建久9年(1198)に著されたのが『...
2025年2月12日水曜日
『待賢門院璋子の生涯――椒庭秘抄』角田 文衛 著
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待賢門院璋子の生涯を詳しく解き明かした本。 本書は、美川圭氏によって「衝撃の書」と評された本である。崇徳天皇が白河法皇と待賢門院璋子の不義の子であるという『古事談』にある逸話を執拗なまでに論証し、事実であると認定したのが本書なのである。 しかし、『古事談』の逸話が事実であることを...
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