書径周游
読書メモと随想。
筑摩 世界古典文学全集を読む
(移動先: ...)
ホーム
ウィタ・ドクショリアス
筑摩 世界古典文学全集を読む
南薩日乗
▼
2025年1月29日水曜日
『日本史の中の女性と仏教』吉田 一彦・勝浦 令子・西口 順子 著
›
古代と中世を中心に女性がどう仏教を信仰したか概説する本。 本書は、光華女子大学/短大の公開講座をまとめたものである。その基本的な視座は、「仏教において女性はどう扱われてきたか」ということではなく、「女性は仏教をどう信仰してきたのか」というものだ。登壇したのは、吉田一彦、勝浦令子、...
2025年1月19日日曜日
『日本中世の社会と仏教』平 雅行 著
›
顕密仏教と浄土教を考える論文集。 黒田俊雄が1975年に発表した「顕密体制論」は、中世の仏教の中心は鎌倉新仏教ではなく、顕密仏教(顕教と密教。古代以来の仏教)であったことを明らかにした。平雅行はこれを継承し、であるならば、鎌倉新仏教は中世の社会にどう位置付けられるのかを考究した。...
2025年1月9日木曜日
『日本の祭』柳田 國男 著(柳田國男全集13)
›
日本の祭の本質を考究する本。 本書は、昭和16年に東京帝国大学で行った全7回の教養特殊講義の講義録である(終わりの2章は事情があって講義を中止したらしく手控えの浄書)。 その最初に、私はちょっと度肝を抜かれた。著者は青年たちを前に説教するのである。 曰く、「青年時代は、地元の祭の...
2025年1月4日土曜日
[論文]「日本中世における在俗出家について」平 雅行 著
›
日本中世における出家の要因を分析した論文。 本論文は、同著者の「 出家入道と中世社会 」に続くものである。この論文では中世において〈出家入道〉と呼ばれる存在が、社会のあらゆる階層に大量に存在していたことを示した。しかし彼らがなぜ出家したのかは、10の要因が概略的に述べられるのみで...
2025年1月2日木曜日
[論文]「出家入道と中世社会」平 雅行 著
›
〈出家入道〉に光を当てた論文。 中世には、大量の僧形の人がいた。そこには、専門の僧侶ではなく、俗人としての生活を続けながら僧形になっていた人〈出家入道〉が数多く含まれる。しかしこれまで、そうした人々は研究の対象となっていなかった。本論文は、その存在を初めて体系的に明らかにしたもの...
2025年1月1日水曜日
『女たちの平安後期――紫式部から源平までの200年』榎村 寛之 著
›
女性の存在に注目して平安時代後期を語る本。 本書は、藤原道長が政権を握ってから源平の合戦までを中心として、女性の動向に注意して歴史を述べるものである。この頃は武士が抬頭して武家政権へと向かっていく時代であるが、女性が大きな権力を持っていた時代でもある。それは慈円が『愚管抄』で「女...
2024年12月27日金曜日
『鬼無鬼島』堀田 善衛 著(『新潮日本文学47 堀田善衛集』より)
›
土俗化したキリシタン信仰を描いた小説。 本書の舞台となっているのは、鹿児島にある「鬼無鬼島(きぶきじま)」という架空の島である。ところが、鹿児島の人が読んでみれば、これは甑島をモデルにしていることがすぐわかる。いやそれどころか甑島そのものだ。また、「上ノ池(かみのいけ)」というも...
‹
›
ホーム
ウェブ バージョンを表示