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筑摩 世界古典文学全集を読む
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筑摩 世界古典文学全集を読む
南薩日乗
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2024年11月30日土曜日
『葬式仏教』圭室 諦成 著
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仏教が葬式を担うようになった次第を述べる本。 日本では、葬式と言えば仏式と相場が決まっているが、日本に伝来した元来の仏教は葬式を行うものではなかった。それが葬式を行うようになった次第については、今では多くの研究が蓄積されている。本書はそうした研究の嚆矢となった、最も早くまとめられ...
2024年11月16日土曜日
『出羽三山―山岳信仰の歴史を歩く』岩鼻 通明 著
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出羽三山についての概説。 出羽三山とは、山形県のほぼ中央に位置する三つの山であり、修験道の修行の山として栄えた有名な霊場である。だが私にとって出羽三山は土地勘のない東北のことなので、どうも印象がボンヤリとしている。そこで手に取ったのが本書である。 出羽三山は、かつては 月山 (1...
2024年11月12日火曜日
『先祖の話』柳田 國男 著(柳田國男全集13)
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日本人の最も大きな信仰が先祖崇拝だったことを述べる本。 本書は、日本人の信仰を考察する際に必ず参照されるといっても過言ではない。その結論は「解説」で新谷尚紀が端正に要約している。曰く「人は死ねば子や孫たちの供養や祀りをうけてやがて祖霊へと昇華し、故郷の村里をのぞむ山の高みに宿って...
2024年11月9日土曜日
『高野山信仰と霧島山信仰――薩摩半島域における修験道の受容と展開』森田 清美 著
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薩摩半島における民俗文化を山岳信仰および修験道と関連させて述べる本。 本書では、紫尾山、冠岳、金峰山など、山岳を中心としてその周辺の民俗文化や神話・伝承を紹介している。 紫尾山では、石童丸物語が地元に実際にあった話として伝承されている。石童丸物語とは、「かるかや(刈萱)」として知...
2024年11月2日土曜日
『島津氏——鎌倉時代から続く名門のしたたかな戦略』新名 一仁・徳永 和喜 著
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ポイントを押さえた島津氏の歴史。 本書は、帯では「専門家による「島津氏」通史の決定版」と銘打っているが、「はじめに」にも「あとがき」にも、本書が通史であるとは一言も書いていない。「はじめに」では、「長期にわたる同じ一族による支配の維持、政権との距離感、敗北後の危機回避など、七百年...
2024年10月22日火曜日
『認識と超越<唯識> (仏教の思想4)』服部 正明・上山 春平 著
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唯識(ゆいしき)とは何か述べた本。 かの玄奘がはるばるインドまで旅して求めたのが、アビダルマ哲学と唯識の本だったという。唯識はインドの仏教思想においてその到達点といえるものである。 しかし私は唯識はあまり日本の仏教に影響を与えていないと考え、これまでこれを知らずに済ませて来た。先...
『天皇の祭祀』村上 重良 著
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天皇制を支える祭祀について述べる本。 国家元首としての天皇、そして天皇を神と見なす観念などを含む「国家神道」は、戦後にGHQの指導の下で解体されたが、その祭祀については天皇の私的な行為(内廷行為)ということで存続を許され、今でも行われている。だが、皇室祭祀は「天皇の私的な行為」ど...
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