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筑摩 世界古典文学全集を読む
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筑摩 世界古典文学全集を読む
南薩日乗
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2024年10月22日火曜日
『認識と超越<唯識> (仏教の思想4)』服部 正明・上山 春平 著
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唯識(ゆいしき)とは何か述べた本。 かの玄奘がはるばるインドまで旅して求めたのが、アビダルマ哲学と唯識の本だったという。唯識はインドの仏教思想においてその到達点といえるものである。 しかし私は唯識はあまり日本の仏教に影響を与えていないと考え、これまでこれを知らずに済ませて来た。先...
『天皇の祭祀』村上 重良 著
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天皇制を支える祭祀について述べる本。 国家元首としての天皇、そして天皇を神と見なす観念などを含む「国家神道」は、戦後にGHQの指導の下で解体されたが、その祭祀については天皇の私的な行為(内廷行為)ということで存続を許され、今でも行われている。だが、皇室祭祀は「天皇の私的な行為」ど...
2024年10月13日日曜日
『「戦後」を読み直す—同時代史の試み』有馬 学 著
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本の再読によって戦後を歴史化しようと試みた本。 著者は「同時代を歴史として語る形式を見つけたいと考えてきた」という。 自分が過ごしてきた時代は、「歴史」ではなく「経験」であり、それをいくら客観的な「歴史」として語ろうと思っても、なかなか難しい。そこで著者は「後世の研究者に、その時...
2024年10月11日金曜日
『往生要集(上下)』源信 著、石田 瑞麿 訳注
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往生のための理論書。 『往生要集』は、往生のためにはどうすればよいかを、仏典を縦横無尽に引用して論証した本である。この本を一読して感じることは、その圧倒的な学知である。仏典の引用は恐ろしいほど広範囲で、平安時代の仏教学のレベルの高さには驚愕するほかない。源信が圧倒的な学匠だったの...
2024年10月5日土曜日
『説経集(新潮日本古典集成)』室木 弥太郎 校注
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中世の説経の代表的作品を収録した本。 説経とは、「説経節」「説経浄瑠璃」とも呼ばれる、中世後期から近世初期に盛んだった仏教的な口承文芸である。 説経は、安土桃山時代に単純な語りとして勃興し、江戸時代に入ると三味線の伴奏や人形の上演が加わった。それは「本地物」(神仏の本地(由来)を...
2024年10月2日水曜日
『不干斎ハビアンー神も仏も棄てた宗教者』釈 徹宗 著
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不干斎ハビアンの評伝。 戦国時代後期、日本にキリスト教の宣教師たちがやってきた。そして日本では短期間に多くの(少なくとも十万人以上の)人たちがキリシタンになった。その一人に不干斎ハビアンがいた。彼は日本人キリシタンの知的リーダーであった。 彼は、神仏儒教とキリスト教を比較して、キ...
2024年9月22日日曜日
『増補新版 日本神道史』岡田 莊司・小林 宣彦 編
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日本の神道の歴史を古代から現代まで述べる本。 「最近の神道史研究では、「神道」の語を厳密に定義してその成立を遅らせる傾向がある(p.iv)」が、本書では現代の神道に連続するものを広く神道と捉え、古代から現代までの神道を概説している。特に神社の歴史を包含していることが本書の特徴であ...
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