書径周游
読書メモと随想。
筑摩 世界古典文学全集を読む
(移動先: ...)
ホーム
ウィタ・ドクショリアス
筑摩 世界古典文学全集を読む
南薩日乗
▼
2024年10月5日土曜日
『説経集(新潮日本古典集成)』室木 弥太郎 校注
›
中世の説経の代表的作品を収録した本。 説経とは、「説経節」「説経浄瑠璃」とも呼ばれる、中世後期から近世初期に盛んだった仏教的な口承文芸である。 説経は、安土桃山時代に単純な語りとして勃興し、江戸時代に入ると三味線の伴奏や人形の上演が加わった。それは「本地物」(神仏の本地(由来)を...
2024年10月2日水曜日
『不干斎ハビアンー神も仏も棄てた宗教者』釈 徹宗 著
›
不干斎ハビアンの評伝。 戦国時代後期、日本にキリスト教の宣教師たちがやってきた。そして日本では短期間に多くの(少なくとも十万人以上の)人たちがキリシタンになった。その一人に不干斎ハビアンがいた。彼は日本人キリシタンの知的リーダーであった。 彼は、神仏儒教とキリスト教を比較して、キ...
2024年9月22日日曜日
『増補新版 日本神道史』岡田 莊司・小林 宣彦 編
›
日本の神道の歴史を古代から現代まで述べる本。 「最近の神道史研究では、「神道」の語を厳密に定義してその成立を遅らせる傾向がある(p.iv)」が、本書では現代の神道に連続するものを広く神道と捉え、古代から現代までの神道を概説している。特に神社の歴史を包含していることが本書の特徴であ...
2024年8月23日金曜日
『江戸のはやり神』宮田 登
›
近世に流行した神について述べる本。 近世にはたくさんの流行(はやり)神が登場した。何かのきっかけで熱狂的な信仰を集め、しばらくするとそれが廃れてしまう。流行という、ありふれた現象のようであるが、神仏にそれが起こったということに近世の特色がある。それは「朝観音夕薬師、鰯の頭も信心か...
2024年8月18日日曜日
『バテレンの世紀』渡辺 京二 著
›
異国船来訪の一世紀を描く本。 明治維新前後には、大勢の西洋人が日本を訪れた。そして彼らは日本がまるでおとぎの国のようであることに驚いた。本書の著者渡辺京二はそれを『逝きし世の面影』に描き、外国人の視点から近世末の社会を投射した。 しかしそれは日本人と西洋人のファーストコンタクトで...
2024年8月9日金曜日
『日本仏教史―思想史としてのアプローチ』末木 文美士 著
›
日本仏教史を、思想を中心として述べる本。 本書は、『図説日本の仏教』全6巻(太田博太郎・中村元・濱田隆監修)で著者が書いた項目(主に各巻の思想の概説)を基に、若干書き足して再編集したものである。 本書は日本仏教史としてはかなり短く簡潔である。本文は350ページほどしかなく、しかも...
2024年7月20日土曜日
『宗教以前』高取 正男・橋本 峰雄 著
›
近代以前の宗教意識を民俗から探る本。 本書は、「民俗から見た日本人の宗教意識」を考えた1967年のNHKの番組「宗教の時間」を基にまとめたものである。著者の二人は、番組では対談したのではないかと思うが、どんな番組であったのかは本書からはわからない。また、著者二人の担当部分が明確に...
‹
›
ホーム
ウェブ バージョンを表示