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筑摩 世界古典文学全集を読む
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筑摩 世界古典文学全集を読む
南薩日乗
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2024年7月20日土曜日
『宗教以前』高取 正男・橋本 峰雄 著
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近代以前の宗教意識を民俗から探る本。 本書は、「民俗から見た日本人の宗教意識」を考えた1967年のNHKの番組「宗教の時間」を基にまとめたものである。著者の二人は、番組では対談したのではないかと思うが、どんな番組であったのかは本書からはわからない。また、著者二人の担当部分が明確に...
2024年7月17日水曜日
『近世の仏教―華ひらく思想と文化』末木 文美士 著
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近世の仏教の概説。 辻善之助の『日本仏教史』において、近世の仏教は堕落していたとされ、それが通説となってきた。近世の仏教界は檀家制度に安住し、僧侶は戒律を守らず肉食妻帯し、思想的な発展もなかったのだと。しかしそれは一面的な見方だと今では修正が必要になっている。転機になったのはヘル...
2024年7月12日金曜日
『中世芸能講義――「勧進」「天皇」「連歌」「禅」』松岡 心平 著
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中世の芸能について、勧進・天皇・連歌・禅の視点から語る本。 本書の原著(『中世芸能を読む』)は、岩波セミナーで講義した速記録を加筆修正したもので、それを若干修正し4つのコラムを付け加えたのが本書である。 勧進 勧進は、近年様々な面で注目されている。中世、勧進聖は一種の企業体・商社...
2024年7月10日水曜日
『もう一つの中世像――比丘尼・御伽草子・来世』バーバラ・ルーシュ 著
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女性や絵解きなど、看過されがちだったものに光を当てる論文集。 著者のバーバラ・ルーシュは、コロンビア大学の大学院生だった時、京都大学に在籍して中世の小説の研究をしていた。そして京都で偶然、浮世絵を扱う古物商らしきイギリス人と食堂で出会い、奈良絵本について語り合う。そしてそのイギリ...
2024年7月2日火曜日
『橙書店にて』田尻 久子 著
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橙(だいだい)書店を訪れるお客さんを描いたエッセイ。 私自身は行ったことがないが、熊本の街中に、橙書店という本屋兼喫茶店がある。ここは、故渡辺京二さんが主筆(みたいな立場)だった『アルテリ』という雑誌の編集室であり、各種の文化的な催しが行われるなど、熊本の文化の拠点のような書店で...
2024年6月30日日曜日
『底にタッチするまでが私の時間—よりぬきベルク通信1号から150号まで』木村 衣有子 編
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新宿のカフェのフリーペーパーの選り抜き本。 新宿駅の地下に「BEER & CAFE BERG(ベルク)」というカフェ・バーがある。すごい人通りの中に、まるで岩礁のように存在している店である。このカフェには、『BERG通信』という一枚ものの毎月発行されるフリーペーパーがある...
2024年6月17日月曜日
『応仁の乱−戦国時代を生んだ大乱』呉座 勇一 著
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応仁の乱を詳述する本。 始めに告白すると、私は本書を5%も理解していない。私は室町から戦国期は詳しくなく、本書の理解に必要な知識があまりなかったというのが最大の原因だ。 しかしながら、私でなくても本書の理解は骨が折れると思う。というのは、本書の登場人物はおびだたしく、またアレがあ...
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