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筑摩 世界古典文学全集を読む
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筑摩 世界古典文学全集を読む
南薩日乗
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2024年5月29日水曜日
『日中を結んだ仏教僧——波濤を超えて決死の渡海』頼富 本宏 著
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日中交流を行った仏教僧についてまとめる本。 古来、日本は大陸から様々なことを学んできた。特に遣唐使の時代には、積極的に大陸の文明を摂取することに努めた。そこで重要な役割を果たしたのが仏教僧である。大陸の文明を導入するインセンティブとして、最新の仏教(書、曼荼羅、仏像等)を持ち帰り...
2024年5月17日金曜日
『儒教とは何か 増補版』加地 伸行 著
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儒教を祖先祭祀の宗教として叙述する本。 儒教は、一般には倫理道徳の教えとして捉えられているが、著者に拠ればそれは儒教の「礼教性」だけを見たイメージにすぎない。著者は、儒教の本質は葬送儀礼を中心とする「宗教性」であって、それが東アジアにおいて「儒教文化圏」が形成されてきた力なのだと...
2024年5月10日金曜日
『江戸の王朝文化復興—ホノルル美術館所蔵レイン文庫『十番虫合絵巻』を読む』盛田 帝子/ロバート・ヒューイ 編
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江戸の王朝文化復興のムーブメントを「十番虫合」から見る本。 本書は、ホノルル美術館所蔵の『十番虫合絵巻(じゅうばんむしあわせえまき)』が、同絵巻の最善本であることがわかったことから行われた国際共同研究の成果をまとめたものである。 さて、この「十番虫合」とは何かというと、天明2年(...
2024年5月7日火曜日
『土の思想(叢書 身体の思想6)』宮田 登 著
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民衆の思想を述べる本。 本書は、民衆の思想、なかんずくその信仰に関する思想を取り出して、交通整理するような本である。大上段の結論があるわけではなく、いくつかの象徴的事実と研究の現況、その課題を提示し、著者の考えを述べている。ただし昭和52年(1977)の本なので、研究の現況につい...
2024年5月6日月曜日
『もう一人のメンデルスゾーン——ファニー・メンデルスゾーン=ヘンゼルの生涯』山下 剛 著
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メンデルスゾーンの姉の生涯を述べる本。 クラシック音楽の歴史において、随一の才能を持っていたのがフェーリクス・メンデルスゾーンであるが、その姉ファニー・メンデルスゾーンも弟に負けず劣らず音楽の才能があった。しかし音楽家として成功した弟と違い、その活躍の場は限られ、家庭人として一生...
2024年4月29日月曜日
『近代天皇制と伝統文化──その再構築と創造』高木 博志 著
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近代天皇制と伝統文化との連関を論じる本。 明治維新以降の近代天皇制においては、前近代の文化を再構築した「伝統文化」を不可欠とした。郷土愛が愛国心に包摂されていったのも、近代日本のアイデンティティの確立にも、国体を体現する伝統文化が大きな役割を果たしていた。 一方で、明治政府は神仏...
2024年4月13日土曜日
『メンデルスゾーン』ひのまどか著
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メンデルスゾーンの伝記。 メンデルスゾーンは、近代西洋音楽の歴史おいて随一の才能を持ち、しかも恵まれた環境に生まれた。また彼は非常なる努力家であり、また勤勉であった。その上、大変教養が深く、人当たりもよかった。才能と努力が両立することは第一級の人物にはしばしば見られるが、彼の場合...
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