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筑摩 世界古典文学全集を読む
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筑摩 世界古典文学全集を読む
南薩日乗
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2024年3月19日火曜日
『日本霊異記』原田 敏明・高橋 貢 訳
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日本最古の仏教説話集。 『日本霊異記』は、正式な書名を「日本国現報善悪霊異記」といい、平安時代の初期に薬師寺の景戒(きょうかい)という僧によってまとめられた。その書名のとおり、テーマとなっているのは因果応報だ。善い行動にはよい報いが、悪い行動には悪い報いが現れた…という不思議な話...
2024年3月17日日曜日
『方丈記私記』堀田 善衛 著
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堀田善衛の読み解く鴨長明『方丈記』 。 本書の冒頭に、著者は「これは方丈記の読解ではなく、私の体験を述べるものだ」という趣旨のことを書いている。 それは、1945年3月の東京大空襲から始まる。著者はこの空襲の直接の罹災者ではなかったが、東京にいた。そしてこの空襲による大火災を遠望...
2024年3月16日土曜日
『荘園—墾田永年私財法から応仁の乱まで』伊藤 俊一 著
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荘園の通史。 荘園とは私有の農園(とそれに付属する土地)である。中世の歴史の下部構造をなしたものの一つが、荘園であった。墾田永年私財法から約750年、平安時代から戦国時代までの長い期間、荘園は姿を変えながら存続し、日本社会の基調をつくった。本書は、荘園の在り方の変遷を全方位的に述...
2024年2月17日土曜日
『近世日本の国家権力と宗教』高埜 利彦 著
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幕府と朝廷の両方を国家権力と捉え、宗教統制のあり方を考察する論文集。 近世の日本は幕藩体制にあり、朝廷もその下に置かれた。しかし朝廷が幕府の下請け機関にすぎなかったかというとそうでもなく、独自の権威を保持し続け、また近世後期になると「朝廷復古」が徐々に進展した。 武士や町人、百姓...
2024年2月11日日曜日
『日本葬制史』勝田 至 編
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日本の葬制史の概説。 日本人は死体をどう処理してきたか。本書は、その背景に「日本的」思惟があったという考えを脇に置いて、客観的な葬制の歴史を述べたものである。 ただし、私自身は葬制の背後にある思想に興味がある。本書の冒頭にも他界観についての説明があり、日本人が考える死者の行く先の...
2024年1月28日日曜日
『寺社焼き討ち―狙われた聖域・神々・本尊』稙田 誠 著
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寺社焼き討ちの論理を探る本。 中世は宗教の時代である。人々は神仏を実体のあるものとして認識し、生活全般が宗教によって規定されていた。しかしそんな中でも、寺社はしばしば焼き討ちされた。なぜ篤く信奉していたはずの寺社を焼き討ちするなどということができたのか。それは信仰心の衰微の表れな...
2024年1月26日金曜日
『神武天皇の歴史学』外池 昇 著
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神武天皇が近世・近代にどう扱われたかを述べる本。 本書のタイトルは「神武天皇の歴史学」であるが、神話のなかの存在である神武天皇の「歴史学」とは何か。それは、近世・近代に神武天皇がどう扱われたのか、つまり神武天皇をめぐる歴史を叙述するというものである。 その中心は、陵墓の扱いである...
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