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筑摩 世界古典文学全集を読む
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筑摩 世界古典文学全集を読む
南薩日乗
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2024年1月28日日曜日
『寺社焼き討ち―狙われた聖域・神々・本尊』稙田 誠 著
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寺社焼き討ちの論理を探る本。 中世は宗教の時代である。人々は神仏を実体のあるものとして認識し、生活全般が宗教によって規定されていた。しかしそんな中でも、寺社はしばしば焼き討ちされた。なぜ篤く信奉していたはずの寺社を焼き討ちするなどということができたのか。それは信仰心の衰微の表れな...
2024年1月26日金曜日
『神武天皇の歴史学』外池 昇 著
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神武天皇が近世・近代にどう扱われたかを述べる本。 本書のタイトルは「神武天皇の歴史学」であるが、神話のなかの存在である神武天皇の「歴史学」とは何か。それは、近世・近代に神武天皇がどう扱われたのか、つまり神武天皇をめぐる歴史を叙述するというものである。 その中心は、陵墓の扱いである...
2024年1月22日月曜日
『中世神話』山本 ひろ子 著
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中世神話を概観する本。 中世神話とは、「中世に作成された、おびただしい注釈書・神道書・寺社縁起・本地物語などに含まれる、宇宙の創世や神々の物語・言説(p.4)」をいう。要するに、中世に生み出された新しい神話群が中世神話なのだ。 これには主に3つのジャンルがある。第1に「中世日本紀...
2024年1月14日日曜日
『神仏習合』義江 彰夫 著
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神仏習合現象を社会の動きから述べる本。 本書は、神仏習合を「神祇信仰と仏教が複雑なかたちで結合し、独特な信仰の複合体を築いたもの(p.6)」と定義し、「神仏習合を通して日本人の精神世界の豊かな歩みを、社会構造と有機的にリンクさせながら描きなおす試み(p.7)」として書かれたもので...
2024年1月12日金曜日
『覚鑁—内観の聖者・即身成仏の実現(構築された仏教思想)』白石 凌海 著
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覚鑁(かくばん)の評伝。 覚鑁というと、空海や最澄、親鸞とか一遍のような、宗派の宗祖に比べると知名度はかなり低い。しかし、真義真言宗を開いた、いわゆる「宗祖」と呼ぶべき僧侶の一人である(といっても本人は新しい宗派を開創したとは考えていなかった)。 覚鑁の評価はなかなか定まらなかっ...
2024年1月5日金曜日
『修験道史入門』時枝 務・長谷川 賢二・林 淳 編
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修験道史の研究状況を整理した本。 修験道史は、仏教に比べ非常に人気のない研究分野である。修験道とは何か、といった基本的な事項すらも、十分にわかっているとは言いがたい。しかし近年、若手による新しい視点の研究も出てきた。そこでこれまでの研究状況を整理して見通しをよくし、修験道史研究が...
2024年1月1日月曜日
『人口から読む日本の歴史』鬼頭 宏 著
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日本の人口の歴史を述べる本。 歴史人口学という学問がある。簡単に言うと、過去の人口を推計する学問である。人口は社会を表す最も基礎的なデータであるが、残された史料からの推計はなかなか骨が折れる(というかほとんどの時代で正確な推計は難しい)。 本書は、歴史人口学によって過去の日本人口...
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