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筑摩 世界古典文学全集を読む
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筑摩 世界古典文学全集を読む
南薩日乗
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2023年12月31日日曜日
『日本人の他界観』久野 昭 著
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日本人の他界観をエッセイ風に考察する本。 日本人は、どのような他界観を抱いていたのだろうか。他界には「死後の世界」と「異界」の二つの意味がある。これは概念的には全く別であるが、その二つは重なっていた。本書は、古代までの他界観の変遷を述べて、日本人の他界観を考察するものである。 日...
『本地垂迹』村山 修一 著
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本地垂迹を中心として神仏習合について述べる本。 本地垂迹とは、本地たるインドの仏が、日本に神として垂迹(すいじゃく)したという理論である。その淵源は法華経寿量品にある文で、そこでは久遠実成の釈迦を本地とし、歴史上の釈迦が垂迹とされている(ただし、本書には書いていないが、法華経の本...
2023年12月15日金曜日
『「戦前」の正体—愛国と神話の日本近現代史』辻󠄀田 真佐憲 著
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戦前の日本を神話をキーにして読み解く本。 「大日本帝国は、神話に基礎づけられ、神話に活力を与えられた神話国家だった(p.6)」。しかし、それが狂信的な「国家神道」(この用語は本書では注意深く避けられている)の押しつけの結果だったかというとそうでもない。神話は「大日本帝国」を支える...
2023年12月13日水曜日
『天皇の即位儀礼と神仏』松本 郁代 著
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天皇の即位儀礼の変遷とその意義を述べる本。 天皇の即位儀礼といえば、「即位式(+践祚儀)」とその後に行われる「大嘗祭」であるが、明治維新直前まではそれに加え「即位灌頂」という密教儀礼が行われた。本書は、この失われた「即位灌頂」を中心として天皇の即位儀礼について述べるものである。 ...
2023年12月6日水曜日
『延喜式』虎尾 俊哉 著
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『延喜式』の概説書。 平安時代の神祇や禁忌を見ていくと、『延喜式』の大きな存在感に気付かされる。奈良時代が律令の時代だったとすれば、平安時代は『延喜式』の時代だったとも言えそうだ。この『延喜式』がどういうものか知りたくて本書を手に取った。 まず「式」とは何か。中国の法律は律・令・...
2023年11月29日水曜日
『江戸を歩く—近世紀行文の世界』板坂 耀子 著
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近世の紀行文についてのエッセイ的な本。 著者は近世の紀行文を専門とする研究者であるが、本書は学術的なような、エッセイのような、なんともいえない不思議な本である。一応、近世紀行文の世界を案内するという目的はあるものの、各章はかなり散漫なテーマになっていて、少なくとも体系的な近世紀行...
2023年11月24日金曜日
『穢と大祓』山本 幸司 著
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穢(けがれ/え)の歴史的事実を明らかにする本。 古代から中世にかけて、穢は大きな問題になった。「様々な規則や禁忌が存在し(p.10)」人々の行動を煩わしいまでに支配していた。 穢とされた人は、神事に参加出来なかったし、参内もできなかった。また神事の場所が穢となった場合は神事自体が...
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