書径周游
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筑摩 世界古典文学全集を読む
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筑摩 世界古典文学全集を読む
南薩日乗
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2023年11月29日水曜日
『江戸を歩く—近世紀行文の世界』板坂 耀子 著
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近世の紀行文についてのエッセイ的な本。 著者は近世の紀行文を専門とする研究者であるが、本書は学術的なような、エッセイのような、なんともいえない不思議な本である。一応、近世紀行文の世界を案内するという目的はあるものの、各章はかなり散漫なテーマになっていて、少なくとも体系的な近世紀行...
2023年11月24日金曜日
『穢と大祓』山本 幸司 著
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穢(けがれ/え)の歴史的事実を明らかにする本。 古代から中世にかけて、穢は大きな問題になった。「様々な規則や禁忌が存在し(p.10)」人々の行動を煩わしいまでに支配していた。 穢とされた人は、神事に参加出来なかったし、参内もできなかった。また神事の場所が穢となった場合は神事自体が...
2023年11月19日日曜日
『『日本書紀』の呪縛 (シリーズ<本と日本史>①)』吉田 一彦 著
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『日本書紀』とはどういう本か述べる本。 『日本書紀』ほど日本に大きな影響を与えた本はないだろう。それは神話と歴史を述べて国の形をつくった、まさに「正典」であった。 であるだけにその研究は自由に行うことができず、大正期に行われた津田左右吉の研究を例外として、戦前ではその存在に率直に...
2023年11月17日金曜日
『伊勢神宮の成立』田村 圓澄 著
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伊勢神宮・天照大神がどのように出来上がったか推測する本。 伊勢神宮は古代以来、朝廷・皇室によって最も貴ばれた神社であるが、その成立は謎に包まれている。というより、意外と古い歴史がないようなのだ。では伊勢神宮が、どうして国家の宗廟となっていったのか。著者は主に『日本書紀』に拠り、慎...
2023年11月4日土曜日
『続・神々の体系―記紀神話の政治的背景』上山 春平 著
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前著『神々の体系』を補完する本。 著者は『神々の体系』で、記紀―『古事記』『日本書紀』―が藤原氏専制体制の確立のための神話として編纂されたことを主張した。しかしそれはいわばアイデア段階のものとして提示され、論証はさほど丁寧ではなく、古代史家からの反論もあった。そこで本書では前著を...
2023年10月30日月曜日
『神々の体系—深層文化の試掘』上山 春平 著
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日本神話編集の背景を推測する本。 著者は、『古事記』と『日本書紀』の神話、特に『古事記』の神話に登場する神々が、整然とした体系を持っていることに気付いた。それは、 アメノミナカヌシ→ 【高天の原】イザナギ→アマテラス→ニニギ 【根の国】イザナミ→スサノオ→オオクニヌシ →イワレヒ...
2023年10月16日月曜日
『女帝と道鏡—天平末葉の政治と文化』北山 茂夫 著
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孝謙/称徳天皇と道鏡について、天平末期の政治状況から述べる本。 女帝・称徳天皇は病気を治してくれた道鏡を重用し、遂には道鏡を天皇として即位させようとした。しかし、宇佐八幡宮からの神託は「天皇は皇緒をつけよ」という道鏡の即位を否定するものだったため、その野望は果たせなかった。天皇の...
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