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筑摩 世界古典文学全集を読む
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筑摩 世界古典文学全集を読む
南薩日乗
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2023年7月17日月曜日
『ユダヤ人とクラシック音楽』本間 ひろむ 著
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ユダヤ人の作曲家・演奏家について述べた本。 クラシック音楽では、ユダヤ人の作曲家・演奏家はとても多く、特に現代の演奏家ではユダヤ人は非常に大きな存在感がある。本書は、クラシック音楽におけるユダヤ人の存在についてエッセイ風にまとめたものである。 ユダヤ人は元来音楽的な民ではなかった...
2023年7月10日月曜日
『博徒の幕末維新』高橋 敏 著
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幕末維新期における博徒の動向を追った本。 本書はなかなか変わった本である。幕末を生きた博徒、竹居安五郎、黒駒勝蔵、勢力富五郎、水野弥三郎といったほぼ無名の人物の動向をひたすらに追いつつ、まるで講談や任侠物のような調子で彼らを描いている。しかも、筆致は学術的であるにもかかわらず明確...
2023年7月9日日曜日
『秩禄処分—明治維新と武家の解体』落合 弘樹 著
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秩禄処分がいかにして行われたかを述べた本。 秩禄処分とは、武士の俸禄・知行を金禄公債と引き換えに廃止した行政処分であり、著者の譬えでは「公務員をいったん全員解雇して退職金も国債での支給とし、そのうえで必要最低限の人員で公職を再編するというような措置(p.4)」である。驚くべきこと...
2023年7月5日水曜日
『徳川幕閣—武功派と官僚派の抗争』藤野 保 著
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徳川幕府の草創期を、幕閣から読む本。 私は、老中、若年寄、奉行…といったような徳川幕府の統治機構が、幕末にどう崩壊していくのかに興味を持ち、そもそも幕府の機構とはどのようなものだったのかを知りたくて本書を手に取った。 だが、本書の中心は統治機構そのものというよりは、それらを担った...
2023年7月2日日曜日
『近世日本の学術—実学の展開を中心に』杉本 勲
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近世日本の学術の展開を、思想に注目して読み解く本。 近世の日本では、蘭学、そして洋学が勃興した。西洋の科学は大規模に受容されたのだ。西洋の科学が進んでいたのだからそれは当然だと思う人もいるかもしれないが、東アジアに限ってみても、西洋の科学をすんなりと受容したのは例外に属する。なぜ...
2023年6月25日日曜日
『江戸人物科学史—「もう一つの文明開化」を訪ねて』金子 務 著
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江戸時代の科学者36人を取り上げた本。 この本は、単に江戸時代の科学者を紹介するのではなく、その人物の生誕地など縁の場所に行く紀行文のパートがあってから、生涯を簡潔にまとめたものである。著者のねらいは「彼らに興味が湧いたらぜひ実際にゆかりの場所を訪ねてほしい」というものだ。紀行文...
2023年5月20日土曜日
『島地黙雷—「政教分離をもたらした僧侶」』山口 輝臣 著
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島地黙雷の簡潔な評伝。 島地黙雷は、明治時代に活躍した真宗本願寺派(西本願寺)の僧侶で、明治5〜10年ほどを「黙雷の時代」と呼ぶほど、目覚ましく活躍した。しかし彼は宗教者として傑出していたというより、それは政治的な活躍であった。そのハイライトが本書の副題となっている「政教分離」を...
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