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筑摩 世界古典文学全集を読む
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筑摩 世界古典文学全集を読む
南薩日乗
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2023年5月20日土曜日
『島地黙雷—「政教分離をもたらした僧侶」』山口 輝臣 著
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島地黙雷の簡潔な評伝。 島地黙雷は、明治時代に活躍した真宗本願寺派(西本願寺)の僧侶で、明治5〜10年ほどを「黙雷の時代」と呼ぶほど、目覚ましく活躍した。しかし彼は宗教者として傑出していたというより、それは政治的な活躍であった。そのハイライトが本書の副題となっている「政教分離」を...
2023年5月18日木曜日
『江戸の科学者—西洋に挑んだ異才列伝』新戸 雅章 著
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江戸時代の科学者11人を紹介する本。 日本の科学技術は、明治時代の文明開化で急に発展したのではなく、江戸時代から西洋の知識が流入しており、高いレベルに達していた科学者も多かった。それは明治以降の科学の発展の土台となったのである。 とはいえそれは、江戸時代の知識人の本道ではなく、西...
2023年5月11日木曜日
『幕末維新史への招待』町田 明広 編
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幕末維新研究のガイド本。 私は、結構幕末維新に関する本を読んできた方だが、この本はもっと早く読みたかった。本書は、司馬遼太郎の小説などで広まった間違った過去の通説を批判しつつ、最新の実証研究に準拠した参考書を手際よく紹介してくれている。本書を幕末維新研究の入り口として、紹介されて...
2023年5月4日木曜日
『真木和泉』山口 宗之 著
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真木和泉の評伝。 維新史において、真木和泉は「最も早く王政復古を主張したものの一人」として必ず出てくる。しかし彼が何を考えて王政復古を着想したのか、どんな人物だったのか、といったことはよく知らなかった。そこで手に取ったのが本書である。 真木和泉は、文化10年(1813)、久留米藩...
2023年4月25日火曜日
『漂泊—日本思想史の底流』目崎 徳衛 著
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日本における漂泊の思想をエッセイ風に探る本。 著者によれば日本の思想史には3つの類型が登場するという。第1に、宗教的な志向、第2に、政治的・社会的な志向、そして第3に、そうした規範ではなく、旅をしつつ生の実相を見つめる志向である。すぐに看取されるとおり、この類型はあまりに大雑把で...
2023年4月23日日曜日
『蘭方医桑田立斎の生涯』桑田 忠親 著
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幕末を生きた蘭方医の伝記。 桑田立斎は、小児への種痘に取り組んだ蘭方医である。幕末には西洋医学がさかんに流入し、特に天然痘のワクチン「種痘」についてはかなり普及した。種痘の接種に取り組んだ蘭方医は多く、特に長与専斎は有名だ。そうした中で、本書の主人公の桑田立斎はそれほど有名な人物...
2023年4月6日木曜日
『旅のなかの宗教—巡礼の民俗誌』真野 俊和 著
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四国遍路を中心に日本における巡礼について述べた本。 巡礼とは、聖地に赴くことをいう。メッカ巡礼とか、エルサレム巡礼といったように。そして日本の場合、特定の目的地を持たず、神社仏閣を(しばしば当てもなく)巡る巡礼もある。 気軽に旅行に行けなかった近世以前の社会においては、旅はほとん...
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