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筑摩 世界古典文学全集を読む
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筑摩 世界古典文学全集を読む
南薩日乗
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2022年11月27日日曜日
『公家たちの幕末維新—ペリー来航から華族誕生へ』刑部 芳則 著
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公家の視点で明治維新を語る本。 明治維新史における主役は幕府や雄藩(薩長土肥)と志士たちであり、公家は脇役として語られてきた。しかも公家の多くが世間知らずで無能であるとされ、実際に新政府が樹立されてからは、岩倉具視や三条実美など一部の例外を除いて政権の中枢から排除された。 しかし...
2022年11月13日日曜日
『吉田松陰—「日本」を発見した思想家』桐原 健真 著
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吉田松陰における「日本」の自己像に関する思想の変転を振り返る本。 吉田松陰は、その生涯においてほとんど何も出来なかった思想家である。徳富蘇峰は彼の一生を「蹉跌の歴史」「失敗の一代」と評した。しかし彼の思想は弟子を通じて影響を与え、明治維新を裏面から支えたのである。 吉田松陰は、数...
2022年11月12日土曜日
『大江戸庶民いろいろ事情』石川 英輔 著
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江戸の実態をさまざまに述べる本。 著者の石川英輔は、『大江戸神仙伝』という小説を書くために江戸の風俗を綿密に調べ始めた。小説に書くためには、当時の人にとっては当たり前のことを知っておかなくてはならない。しかし当たり前のことはあまり記録されない。だから苦労して調べつつ小説を書くのだ...
2022年10月7日金曜日
『回想の明治維新—一ロシア人革命家の手記』メーチニコフ 著、渡辺 雅司 訳
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明治時代に日本に来たロシア人の回顧録。 本書の著者メーチニコフは、一口に言えば「お雇い外国人」ということになるのだろうが、通り一遍の「お雇い外国人」と彼は全然違う。なにしろ彼は、革命家として日本に来たのである。 彼は母国ロシアから亡命してヨーロッパに逃れた。ロシアでの革命を目指し...
2022年10月5日水曜日
『明治維新と文明開化(日本の時代史21)』松尾 正人 編
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明治時代の初期を通史とトピックで述べる本。 本書は、通史であり概論でもある松尾正人の論考(3分の1ほど)と、トピック毎の6つの論考で構成される。全体的に平易で読みやすく、本文で直接参照されないものまで含めて図版が豊富なのが嬉しい(特に巻頭のカラー図版がよい)。通史・概論はやや簡略...
2022年9月17日土曜日
『明治維新と宗教』羽賀 祥二 著(その2)
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( 前回 からのつづき) III 国民教化の思想と方法 「第7章 地方教化体制と仏教」 では、教部省体制における具体的な教化活動として東北地方を担当した石丸八郎の例が述べられる。石丸八郎は教部省の官員として東北地方を巡回した。地方教化の中心となったのは、各地方の中教院だったが...
2022年9月13日火曜日
『明治維新と宗教』羽賀 祥二 著(その1)
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明治政府が宗教をどう扱い、それがどう変わっていったかを述べる本。 本書はかなり浩瀚な本である。約650ページあり、全11章で展開される論考は明治政府の宗教政策を考える上でのほとんど全ての論点が提出されていると言っても過言ではない(ただし神仏分離・廃仏毀釈を除く。これは安丸良夫の研...
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