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筑摩 世界古典文学全集を読む
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筑摩 世界古典文学全集を読む
南薩日乗
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2022年7月24日日曜日
『維新の衝撃 近代日本宗教史第1巻』(島薗 進、末木 文美士、大谷 栄一、西村 明 編)
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幕末から明治10年代くらいまでを中心とした日本宗教史。 『近代日本宗教史(全6巻)』は、多くの研究者の協力の下、平易かつ本格的な近代日本宗教史として企画編纂されたものである。体裁としては通史というよりはトピック毎の論文となっており、その間に短いコラムが挟まっている。 「第1章 総...
2022年7月18日月曜日
『壱人両名—江戸日本の知られざる二重身分』尾脇 秀和 著
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「壱人両名」を通じ江戸時代の身分制を再考する本。 「壱人両名」とは、村の百姓「利左衞門」が、同時に公家の家来「大島数馬」である、というように、一人で二つの名前を持ち、それぞれで活動しているものをいう。 ある村の百姓・A右衛門が、別の村の百姓・B左衞門であるというケースや、百姓〜町...
2022年7月4日月曜日
『渋沢栄一 近代の創造』山本 七平 著
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維新前後の渋沢栄一を描く。 渋沢栄一は、文久3年に攘夷の示威行動「高崎城乗っとり」のグループにいたが(後述)、その11年後には第一国立銀行の総監役となった。死をも辞さない熱狂的な攘夷主義者であった栄一が、なぜたった11年で近代化政策の推進者となったのか。本書は、その変化を描きつつ...
2022年6月18日土曜日
『メンデルスゾーンの宗教音楽—バッハ復活からオラトリオ≪パウロ≫と≪エリヤ≫へ』星野 宏美 著
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メンデルスゾーンの宗教音楽をオラトリオを中心に述べる本。 メンデルスゾーンといえば、バッハ≪マタイ受難曲≫の伝説的な復活上演で知られる。本書は、≪マタイ受難曲≫と、全曲演奏を果たせなかったバッハの≪ミサ曲 ロ短調≫について述べ、メンデルスゾーンがいかにバッハに傾倒し、その伝統を継...
2022年6月16日木曜日
『文明国をめざして—幕末から明治時代前期(日本の歴史13)』牧原 憲夫 著
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明治時代、どのようにして民衆が「文明化」されたかを述べる本。 本書は非常に刺激的である。明治時代の歴史というと、政権の中枢にいた人たちを主役に描かれることがほとんどだが、本書の主役はそれに翻弄されていた民衆の方なのだ。そのため本書では、新聞や雑誌、戯画や戯作の類まで動員して、民衆...
2022年6月11日土曜日
『維新史再考—公議・王政から集権・脱身分化へ』三谷 博 著
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幕末の政局を見通しよく描く本。 本書は、幕末の政局が直面した課題を主役にして維新史を編んだものである。つまり、志士たちの活躍とか激動する事件とかは主役ではなく、時の政権が直面した構造的な課題を読み解き、それをどう解消していったのかという視点で明治維新に至る歴史を語っている。 本書...
2022年5月21日土曜日
『泉光院江戸旅日記——山伏が見た江戸期庶民のくらし』石川 英輔 著
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日本を巡った山伏の旅日記。 佐土原藩の山伏、野田泉光院成亮(しげすけ)は、文化9年(1812)から6年2ヶ月にわたって托鉢しながら全国を旅し、その様子をマメに日記に記した。本書は、その日記『日本九峰修行日記』を読み解くものである。 彼は山伏としては大先達という非常に高い位を持ち、...
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