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筑摩 世界古典文学全集を読む
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筑摩 世界古典文学全集を読む
南薩日乗
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2022年6月18日土曜日
『メンデルスゾーンの宗教音楽—バッハ復活からオラトリオ≪パウロ≫と≪エリヤ≫へ』星野 宏美 著
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メンデルスゾーンの宗教音楽をオラトリオを中心に述べる本。 メンデルスゾーンといえば、バッハ≪マタイ受難曲≫の伝説的な復活上演で知られる。本書は、≪マタイ受難曲≫と、全曲演奏を果たせなかったバッハの≪ミサ曲 ロ短調≫について述べ、メンデルスゾーンがいかにバッハに傾倒し、その伝統を継...
2022年6月16日木曜日
『文明国をめざして—幕末から明治時代前期(日本の歴史13)』牧原 憲夫 著
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明治時代、どのようにして民衆が「文明化」されたかを述べる本。 本書は非常に刺激的である。明治時代の歴史というと、政権の中枢にいた人たちを主役に描かれることがほとんどだが、本書の主役はそれに翻弄されていた民衆の方なのだ。そのため本書では、新聞や雑誌、戯画や戯作の類まで動員して、民衆...
2022年6月11日土曜日
『維新史再考—公議・王政から集権・脱身分化へ』三谷 博 著
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幕末の政局を見通しよく描く本。 本書は、幕末の政局が直面した課題を主役にして維新史を編んだものである。つまり、志士たちの活躍とか激動する事件とかは主役ではなく、時の政権が直面した構造的な課題を読み解き、それをどう解消していったのかという視点で明治維新に至る歴史を語っている。 本書...
2022年5月21日土曜日
『泉光院江戸旅日記——山伏が見た江戸期庶民のくらし』石川 英輔 著
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日本を巡った山伏の旅日記。 佐土原藩の山伏、野田泉光院成亮(しげすけ)は、文化9年(1812)から6年2ヶ月にわたって托鉢しながら全国を旅し、その様子をマメに日記に記した。本書は、その日記『日本九峰修行日記』を読み解くものである。 彼は山伏としては大先達という非常に高い位を持ち、...
2022年5月15日日曜日
『江戸幕府の宗教統制(日本人の行動と思想 16)』圭室 文雄 著
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江戸時代における仏教の在り方の一端を述べる本。 本書は「江戸幕府の宗教統制」というタイトルではあるが、実際には、幕府の宗教統制政策の論述は全体の半分程度で、その政策に応じて社会や仏教の在り方がどのように変わっていったのかがテーマとなっている。 「I 寺院法度」は、本書中で最も参考...
2022年5月8日日曜日
『日本の近世7 身分と格式』朝尾直弘 編
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江戸時代の身分について考察する論文集。 江戸時代は身分社会だった。これは「階級社会」とはちょっと違う。もちろん身分には上下関係もあった。しかし社会がヒエラルキー的に構成されていたとイメージしてはいけない。そうではなく、社会が「身分」によってモザイク状に切り分けられていたと考えた方...
2022年5月4日水曜日
天皇はなぜ現人神になったのか
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天皇はなぜ現人神になったのか。 簡単なようでいて難問である。多くの日本人は漠然と、戦時中の軍部がその無茶な戦いを遂行するために天皇を神にしつらえ、絶対主義体制を作り上げたのだ、と思っている。 しかし生身の人間を神にしつらえるなんて荒唐無稽なことが、軍部の強制だけによってできるは...
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