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筑摩 世界古典文学全集を読む
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筑摩 世界古典文学全集を読む
南薩日乗
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2022年4月30日土曜日
『江戸のパスポート——旅の不安はどう解消されたか』柴田 純 著
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江戸時代の旅行難民救済について述べる本。 江戸時代は、庶民がよく旅をするようになった時代だった。では、旅行中に病気や怪我をしたらどうしたのだろうか。現代においては、旅といっても数日のことだから国内旅行の場合はあまり気にならないが、当時の旅はほとんど徒歩なので数十日から数ヶ月かかっ...
2022年4月27日水曜日
『神仏分離』圭室 文雄 著
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神仏分離の背景と経緯を丁寧に描く本。 私は、明治政府は何のために神仏分離政策を行ったのだろうか、という疑問から本書を手に取った。しかしながらその説明は簡潔で、「神仏分離政策の目的の最大のものは、日本における国家公認の宗教を江戸時代の仏教から神道に転換させることであった(p.14)...
2022年4月24日日曜日
『江戸の旅』今野 信雄 著
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江戸時代の旅がどんな風であったかを述べる本。 江戸時代の旅といえば、宿場と伝馬、関所、伊勢参りといったことがすぐに思い当たるが、それぞれの具体的な姿となるとよくわからないことが多い。本書は、そうした江戸の旅の様々をトピック毎に概説するものである。 宿場・伝馬とは、幕府の許可に基づ...
2022年4月16日土曜日
『邪教/殉教の明治——廃仏毀釈と近代仏教』ジェームズ・E・ケテラー著、岡田 正彦 訳
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廃仏毀釈を経て、日本の仏教がどう対応したかを述べる本。 明治初年、仏教は異端なる教え「邪教」であるとされ排斥された。しかし神道国教化政策が挫折し、仏教も国家に協力する体制になると、そのようにして受けた被害は——少なくともその一部分は——「殉教」であったと変換された(と著者は言う)...
2022年4月10日日曜日
『神仏分離を問い直す』神仏分離150年シンポジウム実行委員会 編
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山口大学で行われた「神仏分離150年シンポジウム」のまとめ。 本書は、基調講演と3つの発表、短い特別寄稿、討議、そして総括で構成されるものである。 基調講演「明治初期の宗教政策と国家神道の形成 神仏分離を中心に(島薗 進)」では、安丸良夫『神々の明治維新』を援用しつつ、神仏分離政...
2022年4月9日土曜日
『増補 高野聖』五来 重 著
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高野聖に光を当てる本。 「聖」とは、寺院から半独立した下級宗教者で、遊行回国しながら勧進や商売を行って生きていた。本書では聖の特徴として、隠遁・苦行・遊行・呪術・世俗・集団・勧進・唱導という8つが挙げられている。高野聖とは、高野山に拠点を持っていた聖のことである。 ただし本書には...
2022年3月28日月曜日
『日本陰陽道史話』村上 修一 著
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日本史における陰陽道の話題をわかりやすく語る本。 陰陽道とは、中国由来の天体と人間の運命を関連づける考えや「易」、五行説や宿曜道(インドから伝わった天体と運命に関する仏教理論)が習合して生まれた暦製作と呪術の体系である。 ただし、本書では陰陽道は中国で生まれたとしているが、本書の...
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