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筑摩 世界古典文学全集を読む
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筑摩 世界古典文学全集を読む
南薩日乗
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2022年2月25日金曜日
『戸籍と国籍の近現代史――民族・血統・日本人』遠藤 正敬 著
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戸籍と国籍からみる近現代の歴史。 「近代日本では戸籍法が、「国民」や「家族」をめぐるある種の道徳というべきものを生み出してきた(p.15)」。戸籍は単なる国民の登録ではなく、「日本人」を統制する装置であり、国民の「純血」を演出さえしてきた。本書は戸籍が「民族・血統・日本人」という...
2022年2月21日月曜日
『氏名の誕生 ——江戸時代の名前はなぜ消えたのか』尾脇 秀和 著
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今の日本人の「氏名」がどうして生まれたのか解明する本。 「氏名がどうして生まれたのかって? そんなものずっと前からあっただろう」と思う人もいるかもしれない。もちろんずっと前から呼び名はあった。だがそれは、今の名前の常識とは全然違うもので、しかも武家と公家で別の常識の下に構成されて...
2022年2月13日日曜日
『改造社と山本実彦』松原 一枝 著
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『改造』と円本を生んだ山本実彦の評伝。 戦前の言論において『中央公論』と並ぶ時事評論誌であるとともに、多くの文豪が活躍していた雑誌『改造』。これを発行していた改造社を個人事業として経営していたのが山本実彦である。 実彦は鹿児島県の薩摩川内市大小路町に生まれた。生家は士族で鍛冶屋を...
2022年1月15日土曜日
『明治留守政府』笠原 英彦 著
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明治留守政府の混乱した政治を描く。 明治4年11月から6年9月まで、岩倉使節団が洋行する。この間に国政を預かったのが留守政府である。岩倉使節団には政府首脳がゴッソリと入っていたから、留守政府は政権運営に苦労することになった。なにしろ明治政府は稼働して僅かな時間しか経っておらず一枚...
2022年1月10日月曜日
『天皇と戸籍』遠藤 正敬 著
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天皇と戸籍の関わりについて述べる本。 天皇は「日本人」だろうか? 多くの人はそんなもの当たり前だろ! と思うかも知れない。私もそう思っていた。ところが、「日本人」を「日本国籍を持つ人」と言い換えるとこれが怪しくなる。「日本国籍」というのは「日本の戸籍に登録された人」ということにな...
2022年1月3日月曜日
『困ってるひと』大野 更紗 著
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難病を生き延びた記録。 著者は大学院で難民問題について研究し、たびたび東南アジアにフィールドワークにも出かけていたエネルギッシュな女性だったが、あるとき原因不明の症状に犯される。病院に行ってもロクな診断は出ず、どんどん体は衰弱していくのに治療すらされない。難民について研究していた...
2022年1月1日土曜日
『定家明月記私抄』堀田 善衛 著
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藤原定家の「明月記」を読む。 定家の「明月記」は、よく歴史書・研究書に引用され名高いものであるが、解読が必要な独特の漢文で書かれていることもあり、「少数の専門家を除いては、誰もが読み通したことがないという、それは異様な幻の書であった(あとがきより)」。 著者は戦時中に「明月記」の...
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