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筑摩 世界古典文学全集を読む
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筑摩 世界古典文学全集を読む
南薩日乗
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2021年11月21日日曜日
『日本茶の自然誌―ヤマチャのルーツを探る』松下 智 著
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茶の原産地と日本への伝来について述べる本。 著者の松下智は茶の原産地研究の第一人者である。本書は100ページに満たぬ小さなブックレットであるが、著者のこれまでの研究が簡潔にまとめられている。 著者の研究キャリアの出発点となったのは、茶の原産地はどこかという昭和28年に提議された問...
2021年11月17日水曜日
『お茶のきた道』守屋 毅 著
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お茶の起源をめぐるフィールドワークの記録。 著者はお茶の研究者ではなく、日本文化(芸能や民俗)を専門とする国立民族学博物館助教授(当時)だ。しかしお茶の起源について興味を持ち、機会を捉えて中国や東南アジア等に「観光」に出かけていく。観光といっても実態はフィールドワークに近い。本書...
2021年10月11日月曜日
『ベートーヴェンとバロック音楽—「楽聖」は先人から何を学んだか』越懸澤 麻衣 著
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ベートーヴェンがバロック音楽からどのように影響を受けたか述べる本。 バッハを「音楽の父」と呼ぶことがある。しかし近代西洋音楽の父は間違いなくベートーヴェンの方である。ベートーヴェンは、西洋音楽の歴史を転回させたといっても過言ではない。それまでの古典派音楽と比べると、ベートーヴェン...
2021年10月8日金曜日
『石仏の旅 西日本編』庚申懇話会編
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石仏を巡る旅のモデルコースを紹介する本。 本書は、普通の旅行ガイドとはちょっと違う。有名な石仏を巡るのではなくて、有名ではなくても、見所のある・変わった・興味深い石仏を見、そして(驚くべきことに)その旅の途上にある何気ない石仏にまで注意を向けるものだからである。 本書の構成は、西...
2021年9月24日金曜日
『第二の性 II 女はどう生きるか』ボーヴォワール著、生島 遼一 訳
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『第二の性』、5分冊のうちの第2巻。 本巻では、「妻」「母」「社交生活」「娼婦と囲い女」「成熟期から老年へ」という章分けで、成人してから亡くなるまでの女性の生活が活写される。 「第1章 妻」では、結婚制度が再考される。 女性にとって結婚は大きな意味を占めている。将来の方針を尋ねる...
2021年9月12日日曜日
『コーヒー・ハウス—18世紀ロンドン、都市の生活史』小林 章夫 著
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17世紀に勃興したロンドンのコーヒー・ハウスについて述べる。 イギリスと言えば紅茶で、コーヒー(カフェ)はフランスの文化だと思われている。が、実は17世紀のロンドンはコーヒー・ハウスが大繁盛し、そこでは活気ある世界が展開されていた。 イギリスはモカの産地である現イエメンを植民地と...
2021年8月30日月曜日
『岩石を信仰していた日本人―石神・磐座・磐境・奇岩・巨石と呼ばれるものの研究―』吉川 宗明 著
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日本における岩石信仰について整理する本。 岩石信仰とは、「岩石を用いて霊を信仰した信仰体系全般を指す(p.76)」。 つまり岩石そのものを神とみなしたり、岩石が神の依り代となったりする信仰だけでなく、祭祀の中で石が使われたり、特に石を神聖なものとみなしていなくても特別な役割が与え...
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