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筑摩 世界古典文学全集を読む
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筑摩 世界古典文学全集を読む
南薩日乗
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2021年4月30日金曜日
『ハイドン 新版(大作曲家・人と作品)』大宮 真琴 著
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ハイドンの伝記。 ハイドンは古典派音楽の黎明を担った人物であり、音楽史上に重要な位置を占めている。しかし日本では評伝に恵まれておらず、本書は1962年に出版された時点で日本語での最初のハイドン伝であった。この頃、ハイドン研究は日進月歩で進んでおり、特に著者とも交友があったロビンス...
2021年4月18日日曜日
『女犯—聖の性』石田 瑞麿 著
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女犯(にょぼん)を中心に、日本仏教における破戒の歴史を述べる。 東アジアの仏教圏においては、日本の僧侶は戒律を守らないことで有名だ。妻帯や肉食は普通で、しかも信者からそれが問題であるとも見なされない。では歴史的にはどうだったか。殺人や盗みといった破戒ももちろんあったのであるが、事...
2021年4月16日金曜日
『星の古記録』斉藤 国治 著
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歴史に記された天文現象。 著者は「古天文学」の第一人者(というより他にいるのか?)である。古天文学とは、古い歴史書や日記などに記された天文現象を現代の科学を用いて検証し、史料の記録の真否を判断したり、史料の誤りや錯簡・判読不能字などを読み解いたりする学問である。 例えば、『日本書...
2021年4月6日火曜日
『クララ・シューマン』萩谷 由喜子 著
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クララ・シューマンの伝記。 クララ・シューマンと言えば、クラシック音楽に詳しい人ならば作曲家ロベルト・シューマンの妻だったピアニストとして知っているだろう。しかし、当時においてはクララの方がずっと有名で、むしろロベルトの方が 「クララの夫」として認識されていた。 クララの父は音楽...
2021年3月24日水曜日
『バッハ復活―19世紀市民社会の音楽運動』小林 義武 著
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19世紀にバッハが再発見されていく様子を述べる本。 バッハは、死後急速に忘れられた。もともと存命中にも第一級の作曲家として認められていたわけではなく、鍵盤楽器(特にオルガン)の演奏家として知られていただけだったから、早くに忘れられたとしても不思議ではない。しかし19世紀になって、...
2021年3月20日土曜日
『三宅観瀾・新井白石(叢書・日本の思想家14)』新藤 英幸 著(その2)
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【新井白石】 実を言うと、本書のうち新井白石の方は、読むつもりがなかった。しかしちょっと読み始めたら面白くてつい全部読んでしまった。 新井白石の祖父・父は、古武士のような面持ちがある人物で、剛毅な性格のため仕官と浪人を繰り返した。将来の白石の浮沈を予感させるようで、導入から引き込...
2021年3月17日水曜日
『三宅観瀾・新井白石(叢書・日本の思想家14)』新藤 英幸 著(その1)
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三宅観瀾と新井白石の伝記。 【三宅観瀾】 乃木希典は明治天皇に殉死する直前、東宮御所(皇太子)に赴いて自ら筆写したある本を献じた。それこそが三宅観瀾の主著『中興鑑言』である。では本書の内容、そしてそれを書いた三宅観瀾とは何者か。 三宅観瀾は、京都あるいは滋賀の下級侍(父の生業は医...
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