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筑摩 世界古典文学全集を読む
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筑摩 世界古典文学全集を読む
南薩日乗
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2021年1月29日金曜日
『田中正造の生涯』林 竹二 著
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田中正造の評伝。 田中正造は、幕末に栃木県の小中村(現 栃木県佐野市)の百姓の家に生まれる。百姓といっても名主を務めるような家で、父の跡を継いで名主になり、正造はこの小さな村の名主を12年務めた。 彼は小中村の「政治」に責任を負って、藩レベルの政治とは異質のまとめ役をこなした。そ...
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2021年1月17日日曜日
『鑑真幻影―薩摩坊津・遣唐使船・肥前鹿瀬津』中村 明蔵 著
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鑑真と坊津に関する伝説を批判検証する本。 薩摩の坊津(現 南さつま市坊津町)は、鑑真が艱難辛苦の末に日本に辿りついた土地であり、古来貿易港として栄え、遣唐使船がここから大陸へ向けて出発した地である、といわれてきた。 しかし鑑真が坊津へやってきたことは、『唐大和上東征伝』に「秋妻屋...
2021年1月14日木曜日
『黄表紙・洒落本の世界』水野 稔 著
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黄表紙・洒落本の勃興と衰退を描く。 洒落本 とは、遊里の世界を面白おかしく書くことを基調とする本の一群で、半紙四つ折りのサイズ、せいぜい30〜40丁(枚)のものを定型とする。 洒落本を特徴付ける概念は「 通 (つう)」である。 遊里とは特殊な閉ざされた世界であった。そしてそこは、...
2021年1月4日月曜日
『クレメンティ—生涯と音楽』レオン・プランティンガー 著、藤江 効子 訳
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クレメンティの評伝。 クレメンティといえば、ピアノ学習者には「ソナチネアルバム」に入っている数曲の愛らしいソナタでおなじみだろう。 ところがそれ以外のクレメンティの作品に触れる人は少なく、またどのような作曲家であったかを知る人は少ない。クレメンティはモーツァルトと同世代であるが、...
2021年1月2日土曜日
『日待・月待・庚申待』飯田 道夫 著
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日待・月待の考察。 今では失われてしまった習俗に日待(ひまち)・月待(つきまち)がある。今でも寺院の隅などに「二十三夜塔」と刻まれた石塔が立っていることがあるが、これは「月待塔」と総称される石塔で、この習俗の名残だ。 日待・月待とは、特定の月(普通は1月、5月、9月)の特定の日(...
2021年1月1日金曜日
『19世紀のピアニストたち』千蔵 八郎 著
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19世紀前半のピアニストたちの多様な生き様。 18世紀の終盤から19世紀前半は、まさにピアノの時代であった。ちょうどその頃、ピアノという楽器が長足の進歩を遂げてどんどん表現の幅が広がり、また上層中産階級の家庭に普及した。そしてたくさんのピアニストがデビューし、持てはやされた時代で...
2020年12月31日木曜日
『カルル・チェルニー—ピアノに囚われた音楽家』グレーテ・ヴェーマイヤー 著、岡 美知子 訳
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チェルニーの人生を辿り、19世紀前半の音楽シーンを描く。 チェルニーといえば、ピアノ学習者にはおなじみで、『チェルニー30番』とか『同40番』などの練習曲に苦労した記憶は誰にでもある。だが、チェルニーという音楽家がどのような人物であったのかは知らない人が多い。本書は、チェルニーと...
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