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筑摩 世界古典文学全集を読む
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筑摩 世界古典文学全集を読む
南薩日乗
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2020年3月31日火曜日
『密教とマンダラ』頼富 本宏 著
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マンダラを中心として密教の考え方に触れる本。 本書は、主に3つの内容で構成される。 第1に、密教がインドに発生してから日本に伝来し、発展していくまでの歴史である。日本に来るまでの歴史は簡略であるがよく要点がまとまっておりわかりやすい。日本が受容した密教は「中期密教」で...
2020年3月10日火曜日
『達摩二入四行論』柳田 聖山 訳(西谷啓治・柳田聖山編『世界古典文学全集36A 禅家語録 I』 所収)
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最初期の禅籍。 『達摩二入四行論』は最も古い禅籍であり、禅の初期思想を伝えるものである。達摩(「達磨」が一般的な表記だが、敦煌本の発見によりこちらの方が元来の表記とされ、本書ではこちらが採用)という人物の実在は怪しいが、達摩に仮託して表現された初期の禅のエッセンスがつまっ...
『アマテラスの変貌—中世神仏交渉史の視座』佐藤 弘夫 著
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神仏習合論に新しい視座を導入する本。 神仏習合は、古代末期から中世にかけて進行した。そして神と仏は人々の信仰の中でほとんど区別されないようになり、仏教と神道は切り分けることができないほど一体化した…と考えられてきた。しかし著者によれば、それはちょっと大雑把すぎる見方という...
2020年3月8日日曜日
『観応の擾乱—室町幕府を二つに引き裂いた足利尊氏・直義兄弟の戦い』亀田 俊和 著
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観応の擾乱を丁寧に解きほぐす本。 観応の擾乱とは、室町幕府の成立初期、足利尊氏とその弟直義(ただよし)の兄弟が争った内乱である。関ヶ原の合戦などと違い、どちらが勝っても足利政権なわけで、地味な内乱としてあまり踏み込まれることがないが、本書はこの乱によって室町幕府の性格が確...
2020年3月1日日曜日
『梵字悉曇』田久保 周譽 著、金山 正好 補筆
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梵字(悉曇文字)についての総合的な手引き。 梵字とはサンスクリット語を表記するためのブラーフミー系文字の総称であるが、その中のシッダマートリカ文字——悉曇(しったん)文字が日本では梵字として相承されてきた。 本書は、(1)悉曇文字が日本へ伝来するまでの歴史、(2)日本...
2020年2月17日月曜日
『シチリアの晩禱—十三世紀後半の地中海世界の歴史』スティーブン・ランシマン 著、柳原 勝・藤澤 房俊 訳
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「シチリアの晩禱」を極点にして13世紀の地中海世界を描く大著。 「シチリアの晩禱」とは、1278年、復活祭の礼拝を知らせる鐘を合図に、シチリアの住民がフランス人の圧制者に対して起こした暴動である。一晩で約2000人ものフランス人が殺され、その後も虐殺は続いた。 この「...
2020年2月1日土曜日
『西域文明史概論・西域文化史』羽田 亨 著
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西域の文明および文化の概論。 本書には『西域文明史概論』と『西域文化史』が収録されている。『概論』は遺物を中心にして西域の文化をテーマごとに概観するもの、『文化史』は西域の文化史を中心とした歴史概論である。なお両書で「西域」の用語の定義が違うが、広義にはシルクロード諸国、...
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