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筑摩 世界古典文学全集を読む
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筑摩 世界古典文学全集を読む
南薩日乗
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2020年1月30日木曜日
『本朝幻想文学縁起 [震えて眠る子らのために]』荒俣 宏 著
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日本の古代から江戸時代までの幻想の系譜。 本書は「幻想文学」を掲げているが、江戸川乱歩や小栗虫太郎、海野十三とか澁澤龍彦、夢野久作などといった、いわゆる「幻想文学」を取り扱うものではない。そうではなくて、未だ「幻想文学」という西洋から輸入された概念がなかった江戸時代までの...
2020年1月26日日曜日
『大英博物館展: 100のモノが語る世界の歴史』
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同名の博物館展の図録。 「100のモノが語る世界の歴史」は、BBCと大英博物館が制作した全100回のラジオ番組で、イギリスでは社会現象となるほど人気を博した。これはBBCラジオの記念碑的作品となり、博物館長ニール・マクレガー著による同名書籍も発売された。 その書籍は日...
2020年1月19日日曜日
『仏像—仏教美術の源流』杉山 二郎 著
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仏像の成立を図像学的に述べる本。 インドで仏教が成立した時は、仏像というものはなかった。まず初めに生じたのはストゥーパ(仏塔)の造立である。仏陀は生前、自分の遺体を信仰するのではなく「法(ダルマ)」を拠り所にせよ、と述べておいたにもかかわらず、死後には遺灰の争奪が起こる。...
2020年1月18日土曜日
『かつお節と日本人』宮内 泰介・藤林 泰 著
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かつお節を巡る近代史。 かつお節は伝統食品ではあるが、庶民にまで普及するようになったのは最近のことで、かつお節の生産量は明治からごく最近まで(戦中・戦後の一時期を除いて)ずっと増え続けてきた。2011年のかつお節の供給量は3万5000トン以上。現代は歴史的に見れば空前のか...
2020年1月5日日曜日
『大宰府(教育社歴史新書<日本史25>)』倉住 靖彦 著
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大宰府の概略的な歴史。 古代から中世初期の九州の歴史において、大宰府は絶大な影響を及ぼしている権門の一つだ。大宰府は形式的には九州を治めるための地方行政機関ではあったが、実質的にはそれ自体が国家に準じるような存在になった時期もあった。 官衙(役所)としての大宰府の淵源...
2020年1月2日木曜日
『六祖壇経』柳田 聖山 訳(西谷啓治・柳田聖山編『世界古典文学全集36A 禅家語録 I』 所収)
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唐代の禅僧、恵能の言行録。 恵能は貧しい生まれで教育を受けず、字が読めなかった。彼は薪を売って母親を支えていたという。だが町でお経を読んでいる声を聞いて突如発心し、母を棄てて出家し弘忍という高僧の下で修行した。字が読めないので最初は下働きのような形だったが、彼は生まれなが...
2020年1月1日水曜日
『親鸞』赤松 俊秀 著
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親鸞の伝記。 親鸞ほど歴史的事実が混乱し、評価の異なる高僧は少ないという。それは、親鸞の家族関係(妻・子)に関する史料の誤読や根拠のない伝説、勘違いのために、本来なら平易なはずの消息(手紙)が誤解され、複雑な家庭環境や教説を想像したことに原因があった。 著者が本書で指...
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