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筑摩 世界古典文学全集を読む
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筑摩 世界古典文学全集を読む
南薩日乗
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2019年10月31日木曜日
『趙州録』秋月 龍珉 訳(西谷啓治・柳田聖山編『世界古典文学全集36A 禅家語録 I』 所収)
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趙州従諗(じょうしゅう・じゅうしん)の言行録。 趙州和尚といえば、かの『無門関』の第1則「狗に仏性はあるのか?」で余りにも有名である。また道元の『正法眼蔵』にもたくさん登場するし、『碧巌録』にもその公案が多く集録されている。 彼の禅風は徹頭徹尾語りと問答にあった。やや...
2019年10月23日水曜日
『碧巌録』(西谷啓治・柳田聖山編『世界古典文学全集36B 禅家語録 II』 所収)
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日本語訳された『碧巌録』。 『碧巌録』は、「宗門第一の書」と呼ばれ日本の禅宗、特に臨済宗には多大な影響を与えてきた。また難解であることでも有名であり、古来多くの注釈・講釈の本が出版されてきた。しかし意外にも長く日本語訳されることがなく、本書は出版時おそらく初めて日本語全訳...
2019年10月22日火曜日
『八幡神と神仏習合』逵 日出典 著
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神仏習合を軸に八幡神の成立過程を述べる。 八幡神社というと、日本中どこでも見られるもので、神社の中では最も多いとも言われる。この八幡神社はどのようにして成立し、発展していったのか。本書はそれをほぼ時系列的に述べるものである。 その流れを大まかにまとめれば、(1)八幡神...
2019年10月20日日曜日
『一遍と時衆の謎—時宗史を読み解く』桜井 哲夫 著
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一遍と時衆についてのこれまでの研究のまとめ。 著者の桜井哲夫は近現代ヨーロッパを主な対象とする社会学者であり、時衆については専門外である。が同時に時宗寺院の住職であって、その立場からまとめたのが本書である。よって本書は、著者自身の研究というよりも、これまでの時衆研究を概観...
2019年10月14日月曜日
『日本宗教史』末木 文美士 著
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古代から現代に到る日本宗教史を概観する本。 本書の対象とする範囲は非常に広く、新書という形式で記述するには無謀なほどである。そのため細かいことは省き、梗概のみの記載に留めている事項も散見され、古代から中世にかけては特に簡略である。このあたりは分量的には2倍くらい欲しかった...
2019年10月13日日曜日
『列島を翔ける平安武士—九州・京都・東国』野口 実 著
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平安時代から鎌倉時代にかけての武士のネットワークを南九州にフォーカスして述べる。 鎌倉時代の武士というと、開発領主としての性格が強く、「一所懸命」という言葉に象徴されるように土地との結びつきが強固であった。彼らはその本拠地の地名を名字にし、土地を自らのアイデンティティとし...
2019年10月9日水曜日
『死者たちの中世』勝田 至 著
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中世、多くの死者が墓地に葬られるようになる背景を説き明かす本。 平安末期、京都には日常的に死体が放置されていた。貴族の屋敷や内裏においてさえ、野犬が死体の一部を置いていくことが珍しくなかった。当時は死の穢れが神経質に避けられていたから、屋敷で死体の一部がみつかれば「五体不...
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