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筑摩 世界古典文学全集を読む
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筑摩 世界古典文学全集を読む
南薩日乗
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2019年9月13日金曜日
『寺社勢力—もう一つの中世社会』黒田 俊雄 著
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中世における寺社勢力の勃興と衰退を述べる。 本書の副題は「もう一つの中世社会」である。寺社は、天皇を中心とする公家、将軍を中心とする武家と並ぶ、中世社会におけるもう一つの権門であった。しかしその実態は、天皇や将軍のような中心がないからつかみどころがなく、また一般にもその存...
2019年9月7日土曜日
『鎌倉武士の実像―合戦と暮しのおきて』石井 進 著
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鎌倉武士の実態を様々な側面から描く本。 本書は、石井 進氏の論文集でありⅠ〜Ⅳの4部構成となっている。 Ⅰでは中世成立期の軍政や、鎌倉幕府成立の通史、相武地方の武士団の成長が述べられる。特に相武地方について取り上げられているのは、当該論文が元々「神奈川県史」の一節であ...
2019年9月6日金曜日
『日本の歴史 (7) 鎌倉幕府』石井 進 著
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鎌倉幕府の誕生を描く。 源頼朝は貴顕の生まれであり、武家の棟梁にふさわしい家柄ではあったが、現実には大きな武力も後ろ盾も持っていなかった。だが平氏に戦いを挑み惨敗した「石橋山敗戦」からたった40日で、不可解にも関東の大豪族千葉介、上総氏などが味方につき、一気に鎌倉に新政権...
2019年9月5日木曜日
『日本の歴史 (8) 蒙古襲来』黒田 俊雄 著
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蒙古襲来からの鎌倉幕府の滅亡までを描く。 本書は、後に「黒田史学」を打ち立てることになる黒田俊雄が、39歳の時に書いたもので、若い研究者の意気軒昂さと斬新な観点による考察が不思議と統合され、歴史書ながら非常に引き込まれる。 蒙古襲来を基軸にして鎌倉後期を書くというスタ...
2019年8月17日土曜日
『神仏習合』逵 日出典 著
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神仏習合の概略的な説明。 本書は、いかにして神仏習合が起こり、それが発展していったかを述べるものである。その起源となる奈良時代の動向については詳述されており、なかなか参考になる。 著者は、最初期の神仏習合にあたっては山岳の修行者が大きな役割を果たしたのではないかと推測...
2019年8月13日火曜日
『父の詫び状』向田 邦子 著
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幼少期から青年期までの家族との思い出を中心にしたエッセイ。 本書では、戦前戦後の昭和の中流家庭のありさまがユーモアを交えて描かれている。著者向田邦子のみずみずしい感性によって捉えられているからか、戦前戦後といっても今読んでも古びた感じはしない。著者の初めてのエッセイである...
2019年7月17日水曜日
『女と刀』中村きい子 著
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自我を持った女の、反抗の物語。 権領司キヲは、薩摩藩の外城士の娘として生まれた。外城士とは、武士ではあるが城下士よりも一段下の存在で、キヲはその中では割合によい身分だった。 キヲの父は西南戦争で賊軍として負けたことを終生悔しがり、その恨みのエネルギーはキヲ達への教育へ...
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