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筑摩 世界古典文学全集を読む
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筑摩 世界古典文学全集を読む
南薩日乗
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2019年8月17日土曜日
『神仏習合』逵 日出典 著
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神仏習合の概略的な説明。 本書は、いかにして神仏習合が起こり、それが発展していったかを述べるものである。その起源となる奈良時代の動向については詳述されており、なかなか参考になる。 著者は、最初期の神仏習合にあたっては山岳の修行者が大きな役割を果たしたのではないかと推測...
2019年8月13日火曜日
『父の詫び状』向田 邦子 著
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幼少期から青年期までの家族との思い出を中心にしたエッセイ。 本書では、戦前戦後の昭和の中流家庭のありさまがユーモアを交えて描かれている。著者向田邦子のみずみずしい感性によって捉えられているからか、戦前戦後といっても今読んでも古びた感じはしない。著者の初めてのエッセイである...
2019年7月17日水曜日
『女と刀』中村きい子 著
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自我を持った女の、反抗の物語。 権領司キヲは、薩摩藩の外城士の娘として生まれた。外城士とは、武士ではあるが城下士よりも一段下の存在で、キヲはその中では割合によい身分だった。 キヲの父は西南戦争で賊軍として負けたことを終生悔しがり、その恨みのエネルギーはキヲ達への教育へ...
2019年7月11日木曜日
『日向国山東河南の攻防—室町時代の伊東氏と島津氏』新名 一仁 著
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鎌倉から室町までの日向国山東河南の歴史について、島津氏と伊東氏の関係を軸に語る本。 日向国の「山東河南」とは、宮崎県平野部の大淀川南岸を指す。ここは島津氏、伊東氏の領国の境界に位置していたため、その勢力が激突する場所であった。 鎌倉時代の山東 鎌倉時代の初め、宮崎県...
2019年7月6日土曜日
『薩摩の女―兵児大将の祖母の記』大迫 亘 著
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理想化された「薩摩の女」を描く小説。 著者の大迫亘は、加世田の没落士族・大迫家の次男として生まれた。父は医者だったが、母との結婚が認められなかったことや加世田の封建的な風土がイヤになり出奔。そのせいで母は気鬱症になり、亘は祖母に育てられた。亘の祖母・琴は一家の収入がほとん...
2019年7月2日火曜日
『中世島津氏研究の最前線』新名 一仁 編
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中世島津氏研究に関する書き下ろし論文集。 本書は12本の書き下ろし論文によって構成されており、中世の島津氏について多角的に検討していくものである。 「第一部 島津氏の系譜と分国内の諸勢力」では、島津氏の発祥から織豊政権期までの政治的な動きが述べられる。島津氏は南九州に...
2019年6月29日土曜日
『知の職人たち・生涯を賭けた一冊(紀田順一郎著作集〈第6巻〉)』紀田順一郎 著
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生涯最大の一冊の誕生のドラマ。 『知の職人たち』は明治から戦前までの大叢書・大辞書・大事典を生みだした天才たちのドラマであり、『生涯を賭けた一冊』は作家や学者ではなかった人を中心に、その生涯の総決算として作った一冊の本について述べるものである。 『知の職人たち』 コ...
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