書径周游
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筑摩 世界古典文学全集を読む
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筑摩 世界古典文学全集を読む
南薩日乗
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2019年7月6日土曜日
『薩摩の女―兵児大将の祖母の記』大迫 亘 著
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理想化された「薩摩の女」を描く小説。 著者の大迫亘は、加世田の没落士族・大迫家の次男として生まれた。父は医者だったが、母との結婚が認められなかったことや加世田の封建的な風土がイヤになり出奔。そのせいで母は気鬱症になり、亘は祖母に育てられた。亘の祖母・琴は一家の収入がほとん...
2019年7月2日火曜日
『中世島津氏研究の最前線』新名 一仁 編
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中世島津氏研究に関する書き下ろし論文集。 本書は12本の書き下ろし論文によって構成されており、中世の島津氏について多角的に検討していくものである。 「第一部 島津氏の系譜と分国内の諸勢力」では、島津氏の発祥から織豊政権期までの政治的な動きが述べられる。島津氏は南九州に...
2019年6月29日土曜日
『知の職人たち・生涯を賭けた一冊(紀田順一郎著作集〈第6巻〉)』紀田順一郎 著
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生涯最大の一冊の誕生のドラマ。 『知の職人たち』は明治から戦前までの大叢書・大辞書・大事典を生みだした天才たちのドラマであり、『生涯を賭けた一冊』は作家や学者ではなかった人を中心に、その生涯の総決算として作った一冊の本について述べるものである。 『知の職人たち』 コ...
2019年6月26日水曜日
『紀州—木の国・根の国物語』中上健次 著
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中上健次による、紀州の旅。 本書は、昭和57年の春から年末にかけて断続的に行った紀州の旅のルポルタージュである。言うまでもなく、中上健次は紀州(新宮)の被差別部落に生まれた小説家で、差別はその小説の大きな主題となっているが、ここでも旅のテーマは差別・被差別である。 中...
2019年6月14日金曜日
「話」を集めた民俗学者
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南方熊楠の『十二支考』は驚異的な本である。 これは十二支に宛てられている動物たち(もっとも牛は除く)に関する蘊蓄を縦横無尽に語っている本なのだが、蘊蓄のレベルが超人的だ。古今東西の文献を博引旁証し、仏典のようなお堅い本から現代のゴシップのような話まで自由自在に飛び交ってい...
2019年6月9日日曜日
『中世薩摩の雄 渋谷氏(新薩摩学シリーズ8)』小島 摩文 編
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中世の渋谷氏に関する論文集。 渋谷氏とは、通称「渋谷一族」などと呼ばれる5つの氏族によって構成され、鎌倉時代から戦国時代にかけて北薩を中心に活躍した一族である。 島津氏とは五族がそれぞれ対立と融和を繰り返し、またこの頃は島津氏の内部でも争いがあったため非常に複雑な敵味...
2019年5月30日木曜日
鹿児島と廃仏毀釈を巡って
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私の生きる鹿児島という土地は、突き進むときは歯止めがかからないというか、実行力がありすぎる部分があって、思慮分別をかなぐり捨てて行動のみに生きるような、そんな風土がある。 その象徴が、幕末から明治にかけて行われた廃仏毀釈である。 神社から仏教的要素を排除しようとする明治政...
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