書径周游
読書メモと随想。
筑摩 世界古典文学全集を読む
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筑摩 世界古典文学全集を読む
南薩日乗
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2019年5月30日木曜日
鹿児島と廃仏毀釈を巡って
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私の生きる鹿児島という土地は、突き進むときは歯止めがかからないというか、実行力がありすぎる部分があって、思慮分別をかなぐり捨てて行動のみに生きるような、そんな風土がある。 その象徴が、幕末から明治にかけて行われた廃仏毀釈である。 神社から仏教的要素を排除しようとする明治政...
2019年4月29日月曜日
『江戸の蔵書家たち』岡村 敬二 著
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江戸時代の蔵書家たちの世界を垣間見る本。 江戸時代に書物が流通するようになると、書物の収集家、それも何万巻もの書物を有し、書物を中心として文人のネットワークを築き、学問を追求する「大蔵書家」とよびうる人物が出てきた。 さらに時を同じくして国学が隆盛するようになると、歴...
『アウトロウ(ドキュメント日本人6)』谷川健一、鶴見俊介、村上一郎 編集
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スケールの大きいはみ出し者達の物語。 「ドキュメント日本人」は、明治から昭和に至るまでの様々な人々を(脈絡なく)取り上げ、日本にとっての近代化・現代の意味を浮かび上がらせるシリーズ。本書はその第6巻。 取り上げられているのは、川上音二郎、五無斎保科百助、村岡伊平治、添...
2019年4月12日金曜日
『仮往生伝試文』古井 由吉 著
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古井由吉による往生伝と随想。 「往生伝」は、たとえば『法華験記』とか『今昔物語集』、『日本霊異記』など中世の文学で大きなモチーフになった文学ジャンルであり、立派な(あるいは変わった)僧侶がどう往生したかを物語るものである。 ここでいう「往生」というのは、単に死を迎える...
2019年3月30日土曜日
『チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷』塩野 七生 著
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チェーザレ・ボルジアの生涯を描く本。 チェーザレ・ボルジアはルネサンス末期の1435年〜1507年のイタリアに生きた。彼は法王アレッサンドロ6世の庶子(正式な結婚によって生まれたのではない子ども=愛人の子)としてまずは枢機卿にのし上がる。 枢機卿と言えば、当時のイタリ...
2019年3月25日月曜日
『かわらのロマン—古代からのメッセージ』森 郁夫 著
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古代寺院の瓦について語る本。 著者の森 郁夫氏は古代寺院の研究者、特にその瓦の専門家であり、古代寺院の瓦を読み解く著書を何冊も書いている。本書はその嚆矢となるもので(本書のどこにも書いていないがたぶん一般向けとしては処女作)、毎日新聞奈良地方版に連載したものをまとめたもの...
2019年3月21日木曜日
『明治六年政変』毛利 敏彦 著
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いわゆる「征韓論」の虚構を暴き、その真相を究明する本。 明治6年、西郷隆盛は盟友・大久保利通と袂を分かち野に下った。幼少の頃より強い絆で結ばれてきた二人の間を引き裂いたのは「征韓論」。朝鮮との国交樹立のため使節として渡航しようとする西郷を大久保らは止めた。今朝鮮に渡れば朝...
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