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筑摩 世界古典文学全集を読む
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筑摩 世界古典文学全集を読む
南薩日乗
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2018年11月17日土曜日
『食味往来—食べものの道』河野 友美 著
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日本における食べものの伝播を考える本。 食べものは自然には広がっていかない。食べものが伝播するには必ず人の往来が必要である。自由な移動が禁止されていた近世や、交通が不完全で限られたルートでしか往来が可能でなかった中世以前においては、食べものはかなり明確なルートをもって伝播...
2018年10月30日火曜日
『蘇翁夢物語—わが交友録』徳富 猪一郎 著
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徳富蘇峰(猪一郎)がその交友した人物について語った本。 徳富蘇峰は反体制派のジャーナリストとして頭角を現すも、やがて体制に取り込まれて一種の御用記者となり、それは「蘇峰の変節」と批判されるのであるが、これは体制を内部から眺めるという機会を得ることにもなった。 本書は、...
2018年10月24日水曜日
『三つの棺』ジョン・ディスクン・カー 著、三田村 裕 訳
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カーの不可能犯罪の最高峰とされる作品。 訳者三田村 裕は「ミステリ・ファンならば、ミステリを語ろうという者ならば、必ず読まなければならない作品なのだ」と本書を評している(あとがき)。 これは訳者の我田引水ではない。実際、アメリカ探偵作家クラブの関係者17人が選んだ不可...
2018年10月18日木曜日
『日本文学と仏教思想』浜千代 清、渡辺 貞麿 編
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仏教思想が日本文学にどう表現されてきたかを考察する論考集。 本書は、「仏教文学会」のメンバーがそれぞれの論考を持ち寄ったもので、「日本文学と仏教思想」という壮大なテーマを掲げてはいるものの、これを真正面から体系的に考察するというよりは、主に平安時代を対象とし、それぞれのメ...
2018年10月5日金曜日
『遊女の文化史―ハレの女たち』佐伯 順子 著
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文学作品に描かれた遊女—娼婦について述べた本。 著者は、かつての遊女は春をひさぐというまさにそのことのために、神聖視されたという。つまり「性」は「聖」として受け取られたというのだ。さらに、彼女らは菩薩と同一視されることもあった。 遊女は罪深い職業であるという観念は次第...
2018年9月29日土曜日
『岩波講座 日本文学と仏教<第5巻> 風狂と数寄』今野 達 ほか編集
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日本文学における仏教思想の展開を探るシリーズの第5巻。 本巻には、「芸能」として『新猿楽記』(三隅治雄)、仏教歌謡(武石彰夫)、世阿弥の能楽論(三﨑義泉)、「風狂」として『狂雲集』(柳田聖山)、『おくのほそ道』(尾形 仂)、良寛詩集(飯田利行)、「数寄」として『ささめごと...
2018年9月23日日曜日
『神の旅人—パウロの道を行く』森本 哲郎 著
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パウロの辿った道を追体験する紀行文。 キリスト教を創始したのはイエス・キリストであるが、キリスト教をイスラエルの地方的新興宗教から「世界宗教」へと脱皮させたのはパウロであった。 しかしパウロはイエスから直接教えを聞いたこともなく、それどころかイエスの一派を熱心に迫害し...
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