書径周游
読書メモと随想。
筑摩 世界古典文学全集を読む
(移動先: ...)
ホーム
ウィタ・ドクショリアス
筑摩 世界古典文学全集を読む
南薩日乗
▼
2017年6月16日金曜日
『庭園の世界史―地上の楽園の三千年』ジャック・ブノア=メシャン著、河野鶴代・横山 正 訳
›
世界の諸民族がどのように庭園を造ってきたかエッセイ風に語る本。 著者ブノア=メシャンは庭師ではないし、庭園の専門家でもない。中近東を中心とする在野の歴史家である。本書は、歴史家の視点から中国、日本、ペルシア、アラブ、イタリア、フランス、スペインの代表的な庭を紹介してその背...
2017年6月11日日曜日
『シルクロードの天馬』森 豊 著
›
シルクロードにおける天馬の図像史。 著者の森 豊氏は研究者ではなくジャーナリスト(新聞記者)。しかしシルクロードに魅せられてシルクロードに関する著作が多く、「シルクロード史考察 正倉院からの発見」という叢書が(少なくとも)20冊刊行されている。本書はその13番目で、天馬—...
2017年6月4日日曜日
『日本の名随筆 45 狂』中村 真一郎 編
›
説明不要の随筆の集成「日本の名随筆」より、「狂」にまつわる27編。 狂気や精神病、偏執症といったものに関する随筆が多い。というより、そうでないものは、西垣 脩「風狂の先達——増賀上人について」と石川 淳「狂歌百鬼夜狂」の2編のみである。 なかでも、印象深かったのは島尾...
2017年6月1日木曜日
『狐になった奥様』ガーネット作、安藤 貞雄 訳
›
不思議にも狐になってしまった妻をあくまで愛し抜こうと苦悩する男の物語。 主人公デブリック氏の妻は、ある日散歩中に突然狐になってしまう。その時は精神はまだ元の人間のままで、突然の変身に悲嘆しつつも狐の姿で夫と共に暮らしていくが、だんだん野生化していき、次第に人間であるよりも...
2017年5月26日金曜日
『あなたの体は9割が細菌:微生物の生態系が崩れはじめた』アランナ・コリン 著、矢野 真千子 訳
›
腸内微生物がいかに人間の心身の健康に影響しているかを述べた本。 我々の体内には100兆個もの微生物が棲んでいて、それらは単に消化を助けるといったことに留まらない多様な役割を担っていることが分かってきた。「人間」を理解するためには人間そのものだけを研究してもだめで、細胞の個...
2017年5月19日金曜日
『食物と歴史』レイ・タナヒル著、小野村 正敏 訳
›
人間はどのようなものを食べてきたか、を先史時代から現代まで概観する本。 本書は『食物と歴史』というタイトルだが、原題は "FOOD IN HISTORY" であり、素直に訳せば「歴史における食べ物」であろう。食物の供給と消費が歴史を動かす力になったケー...
2017年5月14日日曜日
『日本政治思想史[十七〜十九世紀]』渡辺 浩 著(その2)
›
江戸中期までの儒学の勃興と挫折を経て、 本居宣長 が登場する。宣長は古事記を研究して、神代からの歴史における日本人の優れた心根を称揚した。 日本人は、心もふるまいも素直で雅やかで、天下は穏やかに治まってきているから、中国のように煩わしく難しい社会制度など不要だというのだ。...
‹
›
ホーム
ウェブ バージョンを表示