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筑摩 世界古典文学全集を読む
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筑摩 世界古典文学全集を読む
南薩日乗
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2017年5月26日金曜日
『あなたの体は9割が細菌:微生物の生態系が崩れはじめた』アランナ・コリン 著、矢野 真千子 訳
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腸内微生物がいかに人間の心身の健康に影響しているかを述べた本。 我々の体内には100兆個もの微生物が棲んでいて、それらは単に消化を助けるといったことに留まらない多様な役割を担っていることが分かってきた。「人間」を理解するためには人間そのものだけを研究してもだめで、細胞の個...
2017年5月19日金曜日
『食物と歴史』レイ・タナヒル著、小野村 正敏 訳
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人間はどのようなものを食べてきたか、を先史時代から現代まで概観する本。 本書は『食物と歴史』というタイトルだが、原題は "FOOD IN HISTORY" であり、素直に訳せば「歴史における食べ物」であろう。食物の供給と消費が歴史を動かす力になったケー...
2017年5月14日日曜日
『日本政治思想史[十七〜十九世紀]』渡辺 浩 著(その2)
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江戸中期までの儒学の勃興と挫折を経て、 本居宣長 が登場する。宣長は古事記を研究して、神代からの歴史における日本人の優れた心根を称揚した。 日本人は、心もふるまいも素直で雅やかで、天下は穏やかに治まってきているから、中国のように煩わしく難しい社会制度など不要だというのだ。...
2017年5月11日木曜日
『日本政治思想史[十七〜十九世紀]』渡辺 浩 著(その1)
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江戸時代から明治維新に至るまでの、日本の政治思想の変遷を辿る本。 明治維新は、日本の社会にとって急展開の変革だった。にも関わらず、盤石に見えた江戸幕府は速やかに雲散霧消し、さほどの抵抗もなく人々は新様式の社会に順応していった。なぜならば、明治維新の背景となる思想的な準備が...
2017年5月8日月曜日
『神秘学マニア』荒俣 宏 著
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神秘学に関する小文の集成。 本書は、著者が70年代後半から90年代初めに発表した神秘学にまつわる気軽な文章をまとめたものである。神秘学といっても、宗教的なそれについてはさほど触れられておらず、サブカルチャー的なものが中心だ。 第1部はオカルトについて。ヨーロッパで今(...
2017年4月22日土曜日
『島津重豪と薩摩の学問・文化—近世後期博物大名の視野と実践』 鈴木 彰・林 匡 編
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島津重豪とその周辺に関する論文集。 幕末に薩摩藩が雄藩として活躍するその素地を作ったのが島津重豪である。長く薩摩藩の政務の中心にいた重豪の業績は多岐にわたるが、特筆すべきは各種の出版事業や学校の設立など文教政策である。 本書は、重豪の文教政策を柱の一つにして、重豪を取...
2017年4月6日木曜日
『契沖の生涯』久松 潜一 著
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江戸時代の国学者、契沖(けいちゅう)のコンパクトな伝記。 契沖といえば、江戸時代の国学者の中でも最も早く頭角を現した国学者の嚆矢とも言える人物であるが、本居宣長や平田篤胤に比べるとあまり知られていない。私も契沖の研究業績については多少知っているが、どんな人物であったのかよ...
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