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筑摩 世界古典文学全集を読む
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筑摩 世界古典文学全集を読む
南薩日乗
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2016年11月20日日曜日
『知られざる傑作―他五篇』バルザック著、水野 亮 訳
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バルザックの短編6編。 バルザックも、いつか読もうと思っていながら今まで手を出さなかった作家の一人である。『 人間喜劇 』——これはバルザックの作品の集成で、一つ一つ独立してはいるが、共通の世界観や登場人物によって構成される絵巻物的なもの——の厖大な世界を前にすると、足が...
2016年11月8日火曜日
『陽気なヴッツ先生』ジャン・パウル著、岩田 行一 訳
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ジャン・パウルの短編2編。 ジャン・パウルは、ドイツ散文芸術の大先達と讃えられているというし、ドイツの作家ではジャン・パウルに影響を受けた人はたくさんいるらしい。全集は数十巻に及ぶという。だが、日本ではほとんど翻訳されておらず、読まれていない。生粋のドイツの文学だから「日...
2016年11月1日火曜日
『南洲残影』江藤 淳 著
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西郷隆盛は、なぜ西南戦争を戦わなければならなかったのかを考察する本。 西郷隆盛に関する本は、最初から西郷賛美を決めてかかっていることが多い。あるいは、西郷といえども、そんなたいしたものではなかったのだ、と言う逆の態度か。つまり、彼について語る時、人はなかなか客観的になれな...
2016年10月26日水曜日
『稲の大東亜共栄圏―帝国日本の「緑の革命」』藤原 辰史 著
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戦前日本の植民地における稲の育種を紹介し、新品種の無理な導入が現地の生活を変えていく”帝国主義的な”ものであることを主張する本。 戦前日本は、食糧増産に躍起になっていた。主食である米の生産が追いついてなかったからである。そのため、植民地(台湾、朝鮮)からの移入米が重要にな...
2016年10月2日日曜日
『食糧の帝国―食物が決定づけた文明の勃興と崩壊』エヴァン・D・G・フレイザー、アンドリュー・リマス共著、藤井美佐子 訳
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過去の文明の例を引き合いに、食料システムの脆弱性に警鐘を鳴らす本。 本書は、16世紀の終わりにイタリアから世界周遊の貿易旅行に出かけたフランチェスコ・カルレッティの足跡を辿りながら、その土地土地での様々な時代の文明の勃興と崩壊に触れ、その背景にあった食料システムの問題を紹...
2016年9月29日木曜日
『ほらふき男爵の冒険』ビュルガー編、新井 皓士 訳
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ほらふき男爵ことミュンハヒハウゼン男爵の語る奇想天外な冒険譚。 ミュンヒハウゼン男爵は実在の人物で、実際にロシアで従軍、活躍し、中年になってからは狩猟と思い出話三昧の生活を楽しんだ。そういう自慢話の名手であったミュンヒハウゼンに、いつしか名も無き人々が伝承的なほら吹き話を...
2016年9月20日火曜日
『プロカウンセラーの共感の技術』杉原 保史 著
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プロのカウンセラーである著者が、相談を受ける立場として身につけたい共感の技術を解説した本。 共感とは、人の気持ちと同じ気持ちになることだとか、あるいは人の気持ちをぴたりと言い当てることだ、と誤解されているという。そうではなく、共感とは個人と個人の境界線が曖昧になり、互いに...
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