書径周游
読書メモと随想。
筑摩 世界古典文学全集を読む
(移動先: ...)
ホーム
ウィタ・ドクショリアス
筑摩 世界古典文学全集を読む
南薩日乗
▼
2016年10月26日水曜日
『稲の大東亜共栄圏―帝国日本の「緑の革命」』藤原 辰史 著
›
戦前日本の植民地における稲の育種を紹介し、新品種の無理な導入が現地の生活を変えていく”帝国主義的な”ものであることを主張する本。 戦前日本は、食糧増産に躍起になっていた。主食である米の生産が追いついてなかったからである。そのため、植民地(台湾、朝鮮)からの移入米が重要にな...
2016年10月2日日曜日
『食糧の帝国―食物が決定づけた文明の勃興と崩壊』エヴァン・D・G・フレイザー、アンドリュー・リマス共著、藤井美佐子 訳
›
過去の文明の例を引き合いに、食料システムの脆弱性に警鐘を鳴らす本。 本書は、16世紀の終わりにイタリアから世界周遊の貿易旅行に出かけたフランチェスコ・カルレッティの足跡を辿りながら、その土地土地での様々な時代の文明の勃興と崩壊に触れ、その背景にあった食料システムの問題を紹...
2016年9月29日木曜日
『ほらふき男爵の冒険』ビュルガー編、新井 皓士 訳
›
ほらふき男爵ことミュンハヒハウゼン男爵の語る奇想天外な冒険譚。 ミュンヒハウゼン男爵は実在の人物で、実際にロシアで従軍、活躍し、中年になってからは狩猟と思い出話三昧の生活を楽しんだ。そういう自慢話の名手であったミュンヒハウゼンに、いつしか名も無き人々が伝承的なほら吹き話を...
2016年9月20日火曜日
『プロカウンセラーの共感の技術』杉原 保史 著
›
プロのカウンセラーである著者が、相談を受ける立場として身につけたい共感の技術を解説した本。 共感とは、人の気持ちと同じ気持ちになることだとか、あるいは人の気持ちをぴたりと言い当てることだ、と誤解されているという。そうではなく、共感とは個人と個人の境界線が曖昧になり、互いに...
2016年9月9日金曜日
『梁塵秘抄』後白河法皇 編纂、川村 湊 訳
›
『梁塵秘抄』に基づいて書かれた詩集。 本書は、一応『梁塵秘抄』の現代語訳ということで販売されているが、実態としては翻案であり、ほぼ創作に近いものが多い。例えばこんな調子である。 【訳】 甘い言葉も やさしい嘘も あなたの口から 聞きたいの ほんとの愛など うそっ...
2016年9月8日木曜日
『宗教を生みだす本能―進化論からみたヒトと信仰』ニコラス・ウェイド著、依田 卓巳 訳
›
宗教を進化の産物と見る視点から、宗教の来し方行く末について考える本。 著者は進化学の研究者でもないし、宗教学の専門家でもない。本書はジャーナリストである著者が、これまでの研究成果をまとめ、それに対する自らの考えを述べた本である(つまり著者自身の研究ではない)。 私は、...
2016年9月2日金曜日
『ガラスの道』由水 常雄 著
›
ガラス工芸がどこで生まれ、どのように伝播し、どう発展したかを世界史的に述べる本。 本書は、ガラス工芸家でありガラスの研究者である由水 常雄が、十数年の研究の結果をまとめ、世界で初めての試みとして「ガラスの世界史」を概説したものである。ガラス探求のためプラハのカレル大学(大...
‹
›
ホーム
ウェブ バージョンを表示