書径周游
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筑摩 世界古典文学全集を読む
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筑摩 世界古典文学全集を読む
南薩日乗
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2016年2月24日水曜日
『逝きし世の面影』渡辺 京二 著
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外国人が残した記録によって辿る、徳川期の日本の残照。 著者は、日本のかつての姿を探るため、幕末から明治にかけて来日した外国人が残した記録を丹念に紐解いていく。当時の社会がどうだったか、ということは意外と日本人自身の記録ではわからない。当たり前の日常についてはわざわざ記録し...
2016年2月14日日曜日
『風景学入門』中村 良夫著
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日本の景観工学の第一人者による「風景学」の入門書。 景観工学は、土木建築の際に周囲の環境と調和してしかも見栄えよく、そして機能的な構造物を作るのに必要な学問であるが、「風景学」はそれをさらに敷衍して、我々が日々暮らす都市や田園、そして自然の風景の諸相をよく理解するための学...
2016年2月3日水曜日
人造人間と「愛」
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ゾッキ本、というのを知っているだろうか。 日本では書籍に再販制度があるので、本は返品可能なものとして書店に納入される。しかし何らかの事情で返品が出来ない本があって、そういう本は新刊本であっても古書として扱われ古書店に安値で売られる。これがゾッキ本である。 いわゆる「バ...
2016年1月25日月曜日
『私と農学―名著を読む』盛永俊太郎 著
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農に関する様々な書物への覚書。 本書は、農学者であり技術者であった著者が大日本農会機関誌『農業』へと連載した論考のち、名著を読み解くテーマのものをピックアップしてまとめたものである。 取り上げられているのは、和辻哲郎『風土』、三沢勝衛『風土産業』、ベイリー『農業の原理...
2016年1月20日水曜日
『現代文 正法眼蔵(1)』石井 恭二 著
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西洋哲学の概念なども使い、現代文へ意訳された正法眼蔵。 著者は石井恭二氏。仏教や哲学の研究者ではなく、編集者であり出版者。その解釈は確かだと言われるが、著者自身この訳業が相当な意訳と自分なりの解釈に基づいていると自覚しており、それが「現代語訳」でなく「現代文」としている理...
2016年1月18日月曜日
『風景と人間』アラン・コルバン著、小倉孝誠 訳
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「感性の歴史家」として知られるアラン・コルバンが風景について語った本。 風景は、単なる美しい景色ではない。その景色が美しいものだと評価する文化によってつくられる「解釈」であり、自然というよりも文化的所産である。 風景が文化的所産であるなら、時代の移り変わりによってそれ...
2016年1月11日月曜日
『未来のイヴ』ヴィリエ・ド・リラダン著、齋藤 磯雄 訳
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19世紀末の恐るべきSF。 これは、没落貴族の詩人、ヴィリエ・ド・リラダン伯爵が、インクを水で薄めて使う赤貧の中で書き上げた、数奇で風刺に満ちた本である。 ある青年貴族が、女神のように美しい、完璧な容貌を持つ人と運命的な恋に落ちる。しかしその女性の精神は、芸能界に憧れ...
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