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筑摩 世界古典文学全集を読む
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筑摩 世界古典文学全集を読む
南薩日乗
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2016年1月25日月曜日
『私と農学―名著を読む』盛永俊太郎 著
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農に関する様々な書物への覚書。 本書は、農学者であり技術者であった著者が大日本農会機関誌『農業』へと連載した論考のち、名著を読み解くテーマのものをピックアップしてまとめたものである。 取り上げられているのは、和辻哲郎『風土』、三沢勝衛『風土産業』、ベイリー『農業の原理...
2016年1月20日水曜日
『現代文 正法眼蔵(1)』石井 恭二 著
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西洋哲学の概念なども使い、現代文へ意訳された正法眼蔵。 著者は石井恭二氏。仏教や哲学の研究者ではなく、編集者であり出版者。その解釈は確かだと言われるが、著者自身この訳業が相当な意訳と自分なりの解釈に基づいていると自覚しており、それが「現代語訳」でなく「現代文」としている理...
2016年1月18日月曜日
『風景と人間』アラン・コルバン著、小倉孝誠 訳
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「感性の歴史家」として知られるアラン・コルバンが風景について語った本。 風景は、単なる美しい景色ではない。その景色が美しいものだと評価する文化によってつくられる「解釈」であり、自然というよりも文化的所産である。 風景が文化的所産であるなら、時代の移り変わりによってそれ...
2016年1月11日月曜日
『未来のイヴ』ヴィリエ・ド・リラダン著、齋藤 磯雄 訳
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19世紀末の恐るべきSF。 これは、没落貴族の詩人、ヴィリエ・ド・リラダン伯爵が、インクを水で薄めて使う赤貧の中で書き上げた、数奇で風刺に満ちた本である。 ある青年貴族が、女神のように美しい、完璧な容貌を持つ人と運命的な恋に落ちる。しかしその女性の精神は、芸能界に憧れ...
2015年12月20日日曜日
『大地・農耕・女性—比較宗教類型論—』ミルチャ・エリアーデ著、掘 一郎 訳
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様々な宗教に共通して見られる種々のモチーフについて述べる本。 本書は、エリアーデによる大規模な著作『比較宗教における類型(評者仮訳)』の抄訳である。世界的な宗教学者である著者は、様々な宗教に共通して見られるモチーフ、例えば「天空神」「地母神」「宇宙木」といったものを取り上...
2015年12月12日土曜日
『食の終焉』ポール・ロバーツ著、神保 哲生 訳
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食システムの破綻が間近に迫っていると警告する本。 先進国のスーパーマーケットには安価な食材が溢れ、肥満も大きな問題になっている。一方で、世界には未だ多くの飢餓状態にある人たちが存在し、農業には持続可能性を疑わせる数々の懸案が存在する。例えば、過剰施肥、土壌の流亡、地下水の...
2015年12月2日水曜日
糞尿の文学
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『ガルガンチュアとパンタグリュエル』という、もう書名を目にした瞬間にうずうずしてしまうような偉大な文学作品がある。 この本を初めて見たのは神保町の古本屋だった。古びた岩波文庫の5冊揃い。 渡辺一夫 訳の伝説的な作品。 当時は絶版の岩波版がほとんど唯一の『ガルガンチ...
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