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筑摩 世界古典文学全集を読む
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筑摩 世界古典文学全集を読む
南薩日乗
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2015年4月19日日曜日
『茶の世界史―緑茶の文化と紅茶の社会』角山 栄 著
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茶の近代貿易のありさまを通じて歴史のダイナミズムを感じる本。 本書はいわゆる「物が語る世界史」であり、茶という商材を題材にして近代西洋の資本主義(特に英国のそれ)の様子を描き出している。 第1部は、茶と西洋人との出会い。西洋人が茶に出会ったとき、それは緑茶であった。日...
2015年4月8日水曜日
『ニッポン景観論』アレックス・カー 著
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日本の都市・農村の景観が高度経済成長期以降に大変劣化したことを嘆く本。 著者はイェール大で日本文化を学び、渡日して書、古典演劇、古美術などを研究、さらに京都の町屋が壊されていくことを危惧して修復し宿泊施設として開業。その経験を元に古民家再生コンサルティングなどを行っている...
2015年4月6日月曜日
『アラビア科学史序説』矢島 祐利 著
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アラビア科学史を考える断片的論考・メモ。 著者は科学史を研究するうちアラビア科学の重要性に気づき、アラビア語を学んでその研究の道に入る。しかしまずアラビア語がなかなか読めるようにならない。10年たって、ようやく人名が分かるようになってきた、と述べるが、これはどうも謙遜ではない...
2015年4月3日金曜日
『方法序説』デカルト 著、谷川 多佳子 訳
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世にも名高い、デカルトの画期的哲学書。 デカルトは本書を発表する前に、より踏み込んだ『世界論』という本を出版準備していた。が、ガリレオが地動説を発表した廉で逮捕されたことを知り衝撃を受ける。それはデカルトからすれば何ら信仰上の問題を惹起するものとは思えなかったからだ。そこ...
2015年4月2日木曜日
『イスラーム思想史』 井筒 俊彦 著(その4)
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イスラーム世界は8世紀にはスペインに達し、中東から北アフリカを経てスペインへと至る双頭の鷲となった。これまで述べてきたのはその東方の頭での哲学思潮であるが、西方の頭ではまた違った哲学が花開いた。 その嚆矢となるのは、スペインに生まれ12世紀に目覚ましい活躍をした イブン・バー...
2015年3月28日土曜日
『イスラーム思想史』 井筒 俊彦 著(その3)
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西暦980年、ボハーラーに近いある村に、イスラーム思想史上屈指の大天才が生まれる。彼は高貴な生まれではなかったが、教育熱心な父親に恵まれて早くからその才能を開花させた。彼はその天分もさることながら大変な努力家でもあったため、ものすごい早さで数学、論理学、物理学、医学、そして哲学を...
2015年3月24日火曜日
『イスラーム思想史』井筒 俊彦 著(その2)
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ここで少し時間を遡って、8世紀のカリフ・マアムーンのギリシア古典翻訳事業について触れなければならない。 マアムーンは知性的な君主であり、自身が神学的・哲学的思索を好んだ。彼は特にギリシア哲学の研究を組織的に行わせたため、非常なる熱意でギリシア思想の翻訳・理解が進められた。これ...
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