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筑摩 世界古典文学全集を読む
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筑摩 世界古典文学全集を読む
南薩日乗
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2015年3月28日土曜日
『イスラーム思想史』 井筒 俊彦 著(その3)
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西暦980年、ボハーラーに近いある村に、イスラーム思想史上屈指の大天才が生まれる。彼は高貴な生まれではなかったが、教育熱心な父親に恵まれて早くからその才能を開花させた。彼はその天分もさることながら大変な努力家でもあったため、ものすごい早さで数学、論理学、物理学、医学、そして哲学を...
2015年3月24日火曜日
『イスラーム思想史』井筒 俊彦 著(その2)
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ここで少し時間を遡って、8世紀のカリフ・マアムーンのギリシア古典翻訳事業について触れなければならない。 マアムーンは知性的な君主であり、自身が神学的・哲学的思索を好んだ。彼は特にギリシア哲学の研究を組織的に行わせたため、非常なる熱意でギリシア思想の翻訳・理解が進められた。これ...
2015年3月19日木曜日
『イスラーム思想史』井筒 俊彦 著
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本書は、イスラームの黎明からおおよそ13世紀に至るまでのイスラーム世界の哲学を概観するものである。 ということは、約700年ほどの期間と、地中海世界という広大な世界における哲学史であり、とてもこのような小著では語り尽くせないテーマである。こういう本は、要領よく思潮を要約...
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2015年2月16日月曜日
『薩摩国見聞記一英国婦人の見た明治の日本 』エセル・ハワード著、島津久大訳
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明治後期に島津家の当主となった島津忠重とその弟たちの家庭教師であったエセル・ハワード女史のエッセイ。 私は、明治の鹿児島はどんな様子であったのかという興味から本書を手に取ったのだが、このアテは全く外れてしまった。というのは、忠重は学習院で教育を受けるため上京するのだが、ハ...
2015年1月22日木曜日
『身近な雑草の愉快な生きかた』 稲垣 栄洋 著
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雑草に関する雑学の本。 本書は、ごくごく身近に存在する雑草が、実は多様で高度な生存戦略を持っていることを紹介する本である。この生存戦略の紹介はかなり興味深く、それを知ってどうということはないがフムフムと唸るような趣がある。 そして、著者はそこから人生訓的なものを引き出...
2014年12月18日木曜日
『生活の世界歴史(8) 王権と貴族の宴』金澤 誠 著
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16世紀から18世紀、フランス革命に向かって進む時代に生きた人びとを描く本。 本書も他の「生活の世界歴史」シリーズの本がそうであるように、歴史自体を語る本というよりは、歴史の中に生きる人びとを描く本である。年表的な歴史についてはごく簡略にしか述べられないので、フランス革命...
2014年12月6日土曜日
『発展する地域 衰退する地域: 地域が自立するための経済学 』ジェイン・ジェイコブス 著、 中村 達也 翻訳
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都市の発展と衰退のダイナミズムを説明する本。 著者のジェイン・ジェイコブスは『アメリカ大都市の死と生』で著名な都市の経済論の論客である。彼女は経済学者ではなくジャーナリストであったので、その筆は理論的というよりも経験主義的で、その主張は厳密でもない。しっかり定義せずに新出...
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